『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、カタパルトスープレックスをいつも楽しく読ませてもらっているなかむらかずやさんが note に書評を書いてくださった。ワオ!
ワタシがこの電子書籍の元となった連載をしていた頃、海外で自身のスタートアップで奮闘されていたなかむらさんのような方から「yomoyomoさんはそのような当時の雰囲気をしっかりと捉えて、記事としてまとめています」と書いていただけるのは光栄である。
「特に印象的だったのが第42章のポール・グレアムの経済的不平等について」とのことで、これは「テクノロジースタートアップは経済的不平等に貢献しているか?」である。
日本のメディアの悪いところに、一度評価されたものがずっと棚上げになり、それがおかしくなってもそれをちゃんと批判されない(から、正しく「再評価」もできない)ところがあるとワタシは思っている。それは例えばポール・グレアムといった IT 系の偉人にも言えることで、この場合は彼が変節したのではなく、以前と主張は変わらないのだけど、それを受け取る側の潮目が変わったことはちゃんと示しておきたいとあえて書いた文章なので、それを評価していただいたのは嬉しい。
そうそう、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』のバーナストラック「グッドバイ・ルック」について、たつをさんからコメントをいただいている。
「グッドバイ・ルック」は、我々世代の近未来でもありいろいろ重い。しかし生きていく。 / “『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の(今度こそおそらく)最終版を公開 - YAMDAS現更新履歴” https://t.co/6znC8cJkKi
— yto (@yto) October 13, 2020
たつをさんはワタシより一年年長であり、達人出版会の高橋征義さんと同じく、いくつかの面でこうありたいと思うワタシにとってのお手本のような方なのだけど、ことこれに関してはワタシが「近未来」を先に体験してしまったということか。ただ、「グッドバイ・ルック」は書く内容を意図的にかなりコントロールしており、身内の半ば不条理コントのような尋常でないはた迷惑な行動など、単に読み物の面白さだけ求めるなら絶対入れた話をほぼ完全にオミットしているので、実際はもっとグチャグチャになりうる、とは言っておきます(笑)。
というわけで、まだまだ書評や感想などお待ちしております。