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『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その15

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、@heartfield さんからありがたい感想をいただいた。

「久しぶりに人の真剣な文章を読んだ気がする」って言っていただけると嬉しい。それだけで書いた甲斐があるというものである。

あと、@heartfield さんが書いているこの話は、ワタシも疑問に思っていたことだったりする。

レスポンスにも書いたが、正直これについてはワタシも正解が分からなくて、BiB/i を使ってブラウザで読んでいるのだが、パソコン(WindowsMac)/スマホiOSAndroid)で答えは変わるのだろうな。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その14

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』については、もうそろそろ反応も出尽くしたのかもしれない、それならこのブログもまた無期限更新ステータスに戻ることになるのかなと思っていたのだが、いくつか新たに反応を見かけたので、宣伝のためにしつこく紹介させてもらう。

まずは Kenichi Murahashi さんのコメント。

もうすぐ絶滅するという開かれたweb〜 長く積んでたの読み始めた おもしろい こういうのかけたらかっこいいよなー

https://twitter.com/sanemat/status/1001727892257062912

いやー、書けてもうだつのあがらないこのザマですよ。コードで世界を変えるほうがどれだけ尊いか。

wired的な文章を読まなくなって久しいけどrssリーダー使わなくなってからそんなもんだよなあ

https://twitter.com/sanemat/status/1001732646068568064

グッドバイルック最後まで読んでしまった 読みふけってしまった

https://twitter.com/sanemat/status/1001975483066699776

この「最後まで読んでしまった」「読みふけってしまった」の「しまった」の繰り返しにいわく言いがたい感じが出ているようで、著者としては嬉しい(笑)。

続いては @eusuke さん。

これは僕ら世代にはどストライクに郷愁を誘うんだよなあ

https://twitter.com/eusuke/status/1002537524080795649

おそらくはボーナストラック「グッドバイ・ルック」のことを指していると思われる。「郷愁」と言われるとちょっとワタシもびびりますが(笑)。

言うの忘れてたけど、あとがきだけは読んどけよー

https://twitter.com/eusuke/status/1002544351723917314

そうです、本文→あとがき→ボーナストラックという順路に従って読むと、なにかしらの驚きがある、かも。

もうすぐ絶滅するという…を改めて読んでると、当時ダナ・ボイドには代表となる著書がなかったのだよなとか、色々思うとこはある

https://twitter.com/eusuke/status/1002552088889458689

確かに何年も連載やっていると、単著もなかった人が気鋭の存在になっていたり、その逆もあったりで、人に歴史ありとか思ってしまいますね。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その13

ようやく正式版が出た『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、正式版が出たというので購入いただいた方もいるようである。

そういう方の感想ツイートを取り上げさせてもらう。

もう絶こと「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」、Beta取れたので買ってぼちぼち読み始めてんだけど、先に追加コンテンツを斜め読みしてしまったら何なんですかこれ…という気持ちだ…

https://twitter.com/cetacea/status/998551206388682754

そういう重い話を読もうとは思っていなかったわけだが…という気持ち…

https://twitter.com/cetacea/status/998551314626891776

とんでもないものを読ませてしまい、申し訳ない(笑)。

いや、笑ってはいけないのだが、やはりこういう反応をいただくと、「ボーナストラック書きますので」とだけ伝えられ、電子書籍化のための作業が佳境に入ろうかというところで、いきなり「グッドバイ・ルック」を読まされた達人出版会の高橋さんの困惑はいかばかりだったかと思ってしまう。

ただ、このボーナストラックを読んでから、また本編を読み直すと、これはそういうことだったのかと作者について合点がいくところがいくつもあったりするのです。

JavaScriptの生みの親ブレンダン・アイクが語る「壊れてしまったウェブの正し方」

JavaScript の生みの親として知られ、Mozilla の CEO にもなったものの残念な経緯でその座を降りた後は、Brave を起業してまたブラウザソフトウェアの開発を手がけているブレンダン・アイクのインタビュー音声が公開されている。

その内容が『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』にも重なるものがあったので、要点を日本語に訳しておく。

  • 壊れてしまったウェブを正す:監視資本主義(surveillance capitalism)が大手を振り、消費者はプライバシーやデータのやり取りに疲弊している
  • サードパーティの広告モデルの破壊:インターネットとテレビの広告が融合するところに大きな破壊が起こりつつある。我々はより多くのコンテンツをサポートする新たな手段を見つける必要がある。
  • 暗号通貨と脱中央集権化(decentralization)の受け入れ:我々のシステム(Brave)は最終的には分権化することになる。
  • 消費者は広告システムにオプトインできるべきだし、企業はプライバシーバイデザインを受け入れなくてはならない。
  • オープンソースは企業にとって手持ちの掛け金だ:ブロックチェーンの大きな価値は、コードがオープンソースであり、その台帳がすべてオープンで公開されており、監査可能であることにある。
  • ユーザの興味と合致する企業を作る
  • ブラウザ戦争は終わっていない:Chrome などのブラウザが広告企業の手にある世界では、新たなブラウザが必要だ。

ブレンダン・アイクの現在のウェブは壊れてしまった、それを正すには脱中央集権化(decentralization)が必要だし、それを実現するバックにはブロックチェーン技術が有望という認識は、もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについてに書いた話と共通する。彼が手がける Brave ブラウザがインパクトをもたらすシェアを獲得できるかは分からないけど。

あと彼も監視資本主義(surveillance capitalism)という言葉を使っているが、ワタシが最初にこの言葉を見たのはニコラス・カー先生の文章だったかな。今では Wikipedia に項目ができている

Tug of War: Surveillance Capitalism, Military Contracting, and the Rise of the Security State (Carleton Library)

Tug of War: Surveillance Capitalism, Military Contracting, and the Rise of the Security State (Carleton Library)

The Age of Surveillance Capitalism: The Fight for a Human Future at the New Frontier of Power

The Age of Surveillance Capitalism: The Fight for a Human Future at the New Frontier of Power

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』URL一覧への追加

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』について、文中に出てくるリンクを各章ごとにまとめたURL一覧を公開しているが、これにボーナストラックの長編エッセイ「グッドバイ・ルック」についても同様に URL を(末尾に)追加させてもらった。

これには少し説明が必要である。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』に収録された文章は、ウェブメディアでの連載を元にしており、その元文章にはウェブの他のリソースを豊富に参照している。だから URL 一覧を作成したわけだが、ボーナストラックである「グッドバイ・ルック」は、実は文中一切リンクをしていない。

お気づきの人がいるかは分からないが、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を公開するにあたり、ワタシはそれにボーナストラックの長編エッセイ「グッドバイ・ルック」を収録していることは明かしているが、その内容について一切書いていない。これから書くこともないと思う。

その理由は、一つにはこの本を順路に従い先入観なく読んだ人に衝撃を与えることもあるのだが、それ以外の理由についても実際に「グッドバイ・ルック」を読まれた人なら分かってくれると思う。

しかし、それでは本を買ってない人には何も伝わらない。この文章については、「これだけでお金を払っても良いくらい」などありがたい感想をいただいているが、感想を書いている方も皆「ネタバレ」にあたることは書かないでいてくれている。実は、それを刊行前にワタシはかなり気にしていたのでこれもありがたかったのだが、やはりその内容が未読の人に伝わらないという問題は残っている。

前述の通り、「グッドバイ・ルック」は、文中一切リンクをしていない、というか縦書き(!)の文章なのだが、もし他の文章のようにリンクをはるとしたらと想定し、リンク一覧を追加してみた。

「グッドバイ・ルック」は全部で21の章からなり、その中には2つインターミッションにあたる章があるのだが、今回のリンク一覧追加で、そのインターミッションにあたる章の内容は大体分かることになる。それ以外の本編にあたる章についてはあまりそうではないのだが、それは仕方がない。

基本的には Amazon リンクが主だが、「グッドバイ・ルック」に出てくる時系列に沿ったリンクになっている。つまりは、現在は文庫本や新版が出ている本でも、この文章に書かれた時点で単行本であれば、そちらをリンクしている。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の正式版が公開

達人出版会において『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の正式版が公開。サポートページにも反映させてもらった。

ベータ版公開から正式版販売開始まで半年近くかかってしまった。これで「正式版待ち」と書いていた人たちも安心して買えますよ!

実は少し前に達人出版会の高橋さんらと飲む機会があったのだが、高橋さんが少し不思議そうに「yomoyomoさん、あの本 Amazon で売らないんですか?」と聞いてきて、あなたがそれ言うか! と思わず高橋さんの首を絞めそうになったものである。

ご存知ない方がいるかもしれないので書いておくと、達人出版会電子書籍に関する独占的な権利を主張しないポリシーで、ワタシは『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて』を Amazon など他の販路に持っていくことは可能なのである……が、編集で散々お世話になった達人出版会の恩を仇で返すようなことをするわけないだろが!

正直に書くと、ここまでのこの本の売り上げは、著者として到底満足いくものではない。今や売れっ子のブレイディみかこさんが「ボーナストラックの長編エッセイに泣きました」と書き、芥川賞作家円城塔さんが「読んでおいた方がよい」と勧めてもそうなのは、ひとえに知名度をはじめとする著者の力不足が一番なのは分かっている。

しかし、このままでは高橋さんに迷惑をかけてしまう。達人出版会の命脈を保つためにも『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』をよろしくお願いします!

さて、正式版が出たことで、このブログの期間限定公開状態を無期限停止ステータスに戻してもよいのだが、めぼしい反応があればここで宣伝したいし、あと少し追加したいコンテンツがあるので、もう少しだけお付き合いいただく形になるだろう。

ティム・バーナーズ=リーの文章を二つ訳したぞ

Technical Knockoutウェブは危機に瀕している。我々とともにウェブのために戦おう。発明者が語る、ウェブの三つの課題を追加。Tim Berners-Lee の文章の日本語訳です。

ティム・バーナーズ=リー卿の文章を訳すのは、ネットの中立性だから……12年ぶりかよ!

サイト更新停止中なのになんで訳したのかというと、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の宣伝のためである。またかよ! と言われそうだが、当たり前じゃないか。ワタシも今の活動はすべてこのためにあるのだ。

ティム・バーナーズ=リーWorld Wide Web の誕生日に文章を書くのは恒例化しつつあり、それが出るとニュースになるのだが、ざっと見たところ全体の日本語訳はなかったみたいなので訳した。

Aaron Swartz が書くように「現在は彼は特には重要ではない」のかもしれない(しかし、そう書いた彼の方が死んでしまうんだからな……)。それでもウェブの父が書くウェブ論にはしかるべき重みがある。ワタシが『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』に収録された文章と現在のウェブを考える場合、ティム・バーナーズ=リーが今年の3月、そして昨年の3月に書いた文章は、その線上にある、理解を助ける良い材料だと思ったのである。

そうして訳そうと決めたものの、何しろ長らく翻訳をやっておらず、何よりワタシがひどく怠惰なため時間を捻出できず、えらく時間がかかってしまった。結局はバタバタな作業になってしまったので、誤記誤訳などあったらご指摘お願いします。

近頃ではテクノロジー企業の社会的責任を問われることが多いし、シリコンバレー企業への風当たりが強い。具体的には、プラットフォームを握るAmazon、Apple、Facebook、そしてGoogleという「四天王」だが、メディア支配や租税回避などの論点を巡る各国政府と GAFA の闘いはこれから本格化するだろう。

2016年の米大統領選挙でトランプ陣営に協力した英データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカが Facebook の8700万人ものユーザー情報を不正に入手していた問題で、先ごろ Facebookマーク・ザッカーバーグ CEO が、米連邦議会上院司法委員会の公聴会に引き出されるなど真っ先にやり玉にあがった格好である。

ネット中立性という言葉の生みの親であるティム・ウーにしろ、AIのアルゴリズムが導くディストピアへの道を問う Zeynep Tufekci にしろ、今回の件で Facebook の DNA が変わるわけはないし、我々がそれを正すことはできないという立場である。

それでは未来のウェブはどうある形であるべきか。ワタシ自身「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」で書いたように decentralized(脱中央集権、分散型、非集中型)なウェブという話になるし、そのバックボーンとして必ず名前が挙がるのがブロックチェーン技術である。

例えば、「Web 3.0の6つの特徴」といった文章などその典型的な例だが、そう素直に行くとはワタシ自身思えないのである。それなら、「フェイスブックのない世界を目指して」で書いてある内容のほうがまだ現実的だが、現在のプラットフォーマーの強大さを考えるとまだ現実味がない。

むしろ、ブロックチェーンを担ぐ人たちは、本当にニーズから出発してブロックチェーンという技術に行きついたのではなく、先にブロックチェーンに入れ込み、その後でブロックチェーンが解決できる問題を探しているのではないかという「ブロックチェーンは、技術としても未来像としても残念なものである」という指摘にほうに肩入れすらしたくなる。

しかし、それでも書いておきたいのは、ティム・バーナーズ=リーが書くように、ウェブを固定的なものとしてではなく、ユーザである我々が変えられるという気持ちを失ってはいけないということである。データ分散経済到来の日は近いかはともかくとして、現在のプラットフォーマーからプライバシーなど個人データのコントロールを取り戻す努力は必要である。

ティム・バーナーズ=リーの議論は、ドク・サールズ『インテンション・エコノミー 顧客が支配する経済』と親和性が高い。しかし、この本で紹介されている試みも、現時点で評価すると死屍累々というのが妥当なことは書いておかなくてはならない。

ただ、武邑光裕が少し前に「「新たな西部」対「欧州委員会」」という面白い文章で、データ主権を個人にもたらすための欧州委員会のプロジェクト DECODE のことを肯定的に紹介していたが、このプロジェクトが成功すれば、インターネット自体の勢力地図や力学に少なからぬ影響があるのではないか。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その12

本当はこの週末にちょっとやりたい作業があったのだが、あいにく風邪をひいてしまい体調が悪化したため、何も作業ができなかった。

さて、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ワタシも情報源としてお世話になっている「未翻訳ブックレビュー」に書評「ある敗北の記録」が公開されている。

さて、本書が語るテーマはビッグデータ、IoT、人工知能といった先端的なテクノロジーが多いのだけど、そのトーンは暗い。タイトルにある通り開かれた自由な空間になり得たかもしれなかったウェブが、少数企業による寡占で失われてしまったからだ。

ある敗北の記録 - もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 by yomoyomo - 未翻訳ブックレビュー

だから本書は、敗北の歴史を記録した本のようにも読める。何が何に負けたか。自由や公正といった社会的価値がある技術は広まるという楽観主義が、クローズドなウェブの使いやすさや、広告料収入の最大化といった力学に負けたのだと思う。

ある敗北の記録 - もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 by yomoyomo - 未翻訳ブックレビュー

ここでの「少数企業による寡占」とは、スコット・ギャロウェイが『The Four』に書く Amazon、Apple、Facebook、そして Google の「四天王」に代表されるが、それに対して脱中央集権的なウェブという方向性をワタシは書いている(し、今週末にやりたいと思っていた仕事も、実はそれに関係したものだったりする)。

が、この書評に続けて書かれるように、脱中央集権的とか分散型とかそれはユーザには関係ない話で、技術とか思想が入口になっているサービスは流行らないというのも認めざるをえないわけである。そのサービスが強力な価値を利用者に新たにもたらすのでない限り。

あと、ボーナストラックのエッセイについて以下のように書いてくださっている。

最後に、ボーナストラックとしてついている長編エッセイについて。本編がウイスキーだとしたらチェイサーみたいなものだろうと勝手に思って読んでいたら(このエッセイはバーで飲んでいる場面がやたらと多い)、チェイサーどころか氷をガリガリ丸かじりさせられるような、傷みをもたらす文章だった。

ある敗北の記録 - もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 by yomoyomo - 未翻訳ブックレビュー

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を出すにあたりワタシが心配していたのは、このボーナストラックのエッセイについて、ある種のネタばらしみたいなことをされることだった。

しかし、この書評を含め、これまで取り上げてくださった方は皆、節度をもって書いてくださっており、本当にありがたいことだと思っている。

折角なので一つ著者から舞台裏を書いておくと、以前から「テリー・レノックスの側から書いた『長いお別れ』」というアイデアがあり、今回ボーナストラックを書くにあたり、これをそれで書けるのではないかと思い当たったというのがある。この文章の語り手が「バーで飲んでいる場面がやたらと多い」のはそういうことだったりする。もちろんボーナストラックのエッセイの意図はそれだけではないのだが。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その11

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、WEB+DB PRESS Vol.103 の BOOK REVIEW コーナーで取り上げられていることを高橋征義さんに教えてもらった。

WEB+DB PRESS Vol.103

WEB+DB PRESS Vol.103

週末にようやく読むことができたのだが、まさに過不足なく『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』のことを紹介している文章で、とてもありがたく思った。

惜しむらくは書名と副題が逆になってたこと。つまり、「続・情報共有の未来」が書名のように表示されていたわけだが、とにかく書評が出て何よりである。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その10

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の解説を担当くださった arton さんの著書『独習C 新版』が刊行とのこと。

独習C 新版

独習C 新版

独習C 新版

独習C 新版

C言語を愛するワタシ的には素晴らしい話である。しかも arton さんは日記で、「正気に正直に言って、Cの入門書としては素晴らしいできの、Cを学習するなら、これしかないものを作ったつもり」と自賛されている

関係ないが、ふと『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の解説を書かれたとき、この『独習C 新版』の執筆が佳境の時期だったのではないかと思い当たり、恐縮してしまったのだが、以下のくだりには驚いた。

書籍購入者用の特典PDFというのがあって、いろいろ案を作ったが、最終的にすごくハイコンテキストな内容にしたのは、おそらく特典執筆直前に読んだ「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来」の影響だと思う。そのくらいあの特典(ボーナストラック)はすごかった。

L'eclat des jours(2018-02-16)

ワタシの本が arton さんの新刊に何かしらの影響を与えたというのは、恐れ多い話である。でもまぁ、確かにすごいからね、ワタシも自賛させてもらおう。

さて、引き続き fayenil さんに誤記の報告をいただいており、サポートページの正誤表に反映させてもらっている。

どうも『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応も一段落したようなので、またブログは休止期間として、ベータ版のアップデートなり、正式版昇格の際にまたプロモーションを再開する感じになりそうである。

といいながら、新たな反応を見つけたら、喜んで出張ってくるつもりですがね(笑)。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その9

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ここでも何度か反応を紹介している id:pho さんが、ブログに感想をまとめてくださった

これまでyomoyomoさんの解説や文章はわりとニュートラルでさっぱりとしたものが多かったと記憶しているのだが、本作では割と踏み込んでいたり、多少自虐があったり、好き嫌いを明確にしていたり、感情が見え隠れしていて意外だった。電子版についているディープな付録を読んだ今ならその理由が想像できる。いずれにせよこれほど密度の濃い内容を楽しくとても深く読めるこの本は貴重なのでぜひともおすすめしたい。

もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 - pho's blog

電子書籍からの引用を多く交えた、ポイントを押さえた文章になっているので、興味はあるが、内容的に自分の関心に合っているか知りたい方がいたら、ご一読されてみてはいかがでしょう。

あとブレイディみかこさんから、「波」2018年2月号に掲載された星野智幸『焔』(彼女は『焔』の帯にもコメントを寄せている)の書評「蛇行する境界線」について連絡をいただいた。

ブレイディみかこさんには、お返しというわけではないが、達人出版会のページで、円城塔さん、堺屋七左衛門さんとともに主要な反響として引用させていただいたことをお知らせしておいた。

焔

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その8

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、ここでも何度か反応を紹介している id:pho さんが、遂に読み終えたようだ。

「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」が素晴らしく面白かったわけだが、あとがきからの急展開、そして付録の長編エッセイを一気に読んで、半ば呆然として今に至る。こんなの途中で読むのやめられないしずるい。本編はこっちだったのか。#infoshare2

https://twitter.com/yosuke__/status/958026532252876800

遅ればせながらボーナストラックを読み始め、一気に読み終えた。ぐさっと突き刺さるものがあって正直消化しきれていない。

https://twitter.com/yosuke__/status/958031047039508480

id:pho さんは、書籍としての『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を、ノーマルな順序、いわば順路を辿って読んだといえる。

ワタシ自身、本の「あとがき」や「解説」を先に読んでしまうことがあるし、どこからどの順序で読むか、読者に指図することはできない。id:f_iryo1 さんのように、本編を半分ほど、そしてボーナストラックを読み、「素晴らしい」と言っていただけるのもただただ嬉しい。

とはいえ、この読み方が作者が想定していた順序であり、そうすると少なからぬショックを受けるシカケになっているのである。しかし、「急展開」から「半ば呆然として今に至る」って、ほとんどミステリー小説の感想みたいだ(笑)。ありがたいことである。

あと大田洋輔さんのように、ワタシの本が映画など他の作品に触れる契機になったという感想も嬉しい。ワタシの文章は、他の優れた仕事への媒介であってほしいと思うからだ。

yomoyomoさんの『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて』を読んで、とりあえずスノーデンのドキュメンタリーを観た

https://twitter.com/ffi/status/957972357989085184

シチズンフォー スノーデンの暴露 [DVD]

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『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』正誤表作成その他

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、誤記指摘をいただいたので、正誤表を追加した……といっても、まだ一箇所だけだが。読んで、他にお気づきの方は、どんどん著者に指摘してください。

現在ベータ版ということで、正式版待ちという方もいるかも分からないが、達人出版会から電子書籍を購入したら、バージョンアップ後も追加費用なしに最新版をダウンロードできるので、もう買ってくださってかまわなくってよ(笑)。

あと、「ベータ版抜けたら Amazon あたりでも売り出すもんだと思い込んでいた」というツイートを見かけたが、前作がそうだったように、それはありません。ワタシの電子書籍が買えるのは達人出版会のみです。

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その7

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』だが、まったく想定外の方からの反応をいただいた。

「道化師の蝶」で芥川賞、『屍者の帝国』で星雲賞(日本長編部門)、「文字渦」で川端康成賞など数々の文学賞を受賞され、昨年もハラハラさせる共著『読書で離婚を考えた。』が話題となった、SF と純文学を横断する前衛的な作風で知られる小説家の円城塔さんである。

完全に予想外でかなり驚いた。当然ながら、円城さんとは直接の面識はない。ワタシとの接点というと、谷崎由依さんと藤野可織さんが目の前で円城さんに電話をかけるのを見たことがあったくらい……さらに記憶を辿ると、5年以上前だったか、いつぞやの yomoyomo 飲み会にニジムさんが円城さんをお誘いしたことがあったこともあったような。ともかく、円城さんがワタシのことを認識しているとすら思ってなかった。

こないだも書いたが、これが紙の書籍だったら、帯にでかいフォントで「読んでおいた方がよい。」という推薦文をお名前とともにデカデカと載せる一手なのだが(笑)。

そもそも読書メーターにページができていること自体知らなかった。しかし、思えば前作のときもページできてたんだったな。円城塔効果で「読みたい本に登録した読書家」に登録された方が23名も。本当にありがたいことである。

読書メーターのほうに円城さんは「くらやみの速さはどれくらい。」とコメントされていて、これは『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』が、21世紀版『アルジャーノンに花束を』とまで言われたエリザベス・ムーン『くらやみの速さはどれくらい』に匹敵する傑作だと言われていると理解しました!(絶対違います)

しかし、さすが円城塔さん、冷静な一言を付け加えておられる。

ううっ……でも、その通りでしょうな(笑)。それでも円城塔さんのコメントで興味をもった方が一人でも購入くだされば……。

道化師の蝶 (講談社文庫)

道化師の蝶 (講談社文庫)

読書で離婚を考えた。

読書で離婚を考えた。

くらやみの速さはどれくらい (海外SFノヴェルズ)

くらやみの速さはどれくらい (海外SFノヴェルズ)

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』への反応 その6

『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の感想が書かれたブログをそろそろ読みたいなと思ったのだが、思えば Google ブログ検索はとっくになくなっており、どうすればいいんだろうか。

そういうわけで見逃していて申し訳なかったのだが、藤原健太郎さんが既にブログで取り上げていた。

私は30代後半で大学を出て今の業界に入るきっかけになった話も途中途中であって、昔感じたWebの自由な雰囲気を思い出して懐かしさもありつつ読んだのですが、10代、20代の人が読んだらどう感じるのかな?

藤原健太郎 - 『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』を読んだ - Powered by LINE

ワタシ自身が現在40代半ばであるという事実、過去のネット体験の流れから自由になれることはないわけで、今の若い人にリーチできるだろうかというのはある。若い人の感想も知りたいところですね。

そういえば、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の解説を担当くださった arton さんが先日、以下のように書いてくださっている。

昨日のコンピュータ書籍がすごいでは取り上げようもない(ジュンク堂では売らないから)のでスルーになっていたyomoyomoさんの「もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて」だけど、特典の凄まじい内容と信じ難い本文とのメタな構造は驚異(と後になって話し合うなど)。

https://twitter.com/arton/status/952514935266852867

「昨日のコンピュータ書籍がすごい」とは、1月13日に開催された「新春座談会 このコンピュータ書がすごい! 2018年版 ——2017年に出たコンピュータ書ならこれを読め!——」のことだろうが、おそらくは、毎年このイベントに和服姿で登壇する達人出版会高橋征義さんらと『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の話になったのかな。

ここまで言っていただけるとこちらが恐縮してしまう……けど、実は arton さんが書かれる通りなのです(笑)。その話を耳にして、一人でも購入してくれる人が増えてたら嬉しいのだが。

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