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OpenStreetMapが2018年のフリーソフトウェア財団のFSF Awardsを受賞

フリーソフトウェア財団が選出する FSF Free Software Awards(の Social benefit award 部門)を、オープンライセンスの下で自由に利用可能な世界地図を目指す OpenStreetMap が受賞したとのこと。

リチャード・ストールマン尊師も、プロジェクト名が「Free」でなく「Open」なのにちょっとケチつけながらも称えている。

地図データが重要なのは、何十年も自明なことだった。だからこそ、我々には自由な地図データの集合が必要だ。OpenStreetMap という名前はあまり明確には伝えていないが、その地図データは自由だ。それこそが自由な世界が必要とする自由な代替物なのだ。

このプレスリリースに添えられた写真を見て印象なのが、ストールマンの両脇の受賞者が、OpenStreetMap の代表者である Kate Chapman も、同じく(Advancement of Free Software award 部門の)受賞者である Deborah Nicholson も共に女性なんですね。

FLOSS 界隈における女性参加者の少なさというのは昔からずっと言われてきたことだが、こういうのを見ても前進しているのは確かなのだろう。

しかしなぁ、ワタシが「OpenStreetMapへの期待と課題」という文章を書いてちょうど十年になるが、少し前のゼンリンとの契約解除にともなう Google マップの劣化などに直面すると、自由な代替物の存在は重要だと思うのである。

ネタ元は LWN.net

OpenStreetMapはオープンソースコミュニティの最優先事項であるべきか

ソースコードの反逆―Linux開発の軌跡とオープンソース革命』(asin:4756141005)の著者……と言っても今は通じないかもしれないが、グリン・ムーディが OpenStreetMap についての文章を書いている。

Google Maps があるのになんで OpenStreetMap が必要なのかというのは以前から定期的に話題になるが、この文章はオープンソースコミュニティにフォーカスする形で、その重要性を説いている。

つまりは、オープンソースにはオープンな地理データセットであり、この分野を Google に依存するのは危険というわけだ。

OpenStreetMap2014年に開始10周年を迎えており、ということは来年15周年になる。ワタシが「OpenStreetMapへの期待と課題」という文章を書いたのが10年近く前というのに自分自身そんな経つんだと驚いてしまうが、それだけ息長く続いているプロジェクトではあるが、残念ながら Google Maps と互角に渡り合うとは言えない状況のままである。ワタシも過去寄付などしているが、このプロジェクトの意義というか重要性を心に留めるべきなのだろう。

そういえば昨年『ブレードランナー 2049』のエンドロールにOpenStreetMapの名前があった話を紹介したが、そのような利用例もこれから増えるのかな。

ネタ元は Slashdot

Wikiが使われるべきところで使われている事例を見ると逆に新鮮だったりする

旧聞に属するが、物理 攻略 Wiki に取材した記事である。

Wiki に関する本の翻訳が最初に世に出た仕事であるワタシ的には、昨年末に取り上げた早稲田大学百年史もそうだが、このような相互参照のあるスタック型情報のサイトで Wiki が普通に使ってあると、逆に新鮮な感じがするし、嬉しかったりする。こういう事例が地道に続いてくれるといいな。

そしてここでも利用されているのは PukiWiki で、やはりかつてよりはゆっくりであっても、開発が継続する意味はあると思うわけだ。

Wiki Way―コラボレーションツールWiki

Wiki Way―コラボレーションツールWiki

いつの間にか容量が減っている商品wikiが面白い

suchi さんの Twitter 経由で知ったのがいつの間にか容量が減っている商品wikiである。

この手の話題は以前他でも見た覚えがあるが、この小売りされる商品の価格は変わらないまま内容量が収縮していく経済現象を「シュリンクフレーション(shrinkflation)」と言うんですね。知らなかった。

この手の情報集積に Wiki は最適だし、そのようにちゃんと Wiki が正攻法に利用される事例を逆に見なかった印象があるので、ちょっと新鮮に思う。

しかし、いろいろ実例があるんやね。個人的にはルマンドがショックだった。ルマンドに裏切られたら、我々は何を信じて生きればよいのだろう。

Wiki版『早稲田大学百年史』の公開とPukiWikiの最新版

『早稲田大学百年史』がデジタル化され、しかも Wiki システムを利用して公開されるというのは、個人的にはグッとくるニュースだったのだが、そんなに話題になってないようで残念である。

サイト自体はあまり Wiki っぽくないのだけど(この「Wikiっぽさ」とは何かというのも突き詰めると面白いのかもしれないが、ここでは触れない)、確かに PukiWiki 1.5.1 とクレジットがある。

これでワタシも知ったのだが、PukiWiki は2016年に PHP7 に対応したバージョン1.5.1を公開してたんだね。

PukiWiki というと、2013年に5年以上正式リリースがない件を取り上げたが、その後 PHP の新しいバージョンに対応したバージョンアップがなされているようだ。

PukiWiki を書名に冠した本が二冊も出た2006年当時のような熱がもはやないのは仕方ないとして、単独で Wiki サイトを立ち上げる選択肢として残ってほしいという気持ちはある。

PukiWiki入門 まとめサイトをつくろう!

PukiWiki入門 まとめサイトをつくろう!

オープンソース徹底活用PukiWikiによるWebコラボレーション入門

オープンソース徹底活用PukiWikiによるWebコラボレーション入門

『ブレードランナー 2049』のエンドロールにOpenStreetMapの名前があった話(がよく分からない)

ブレードランナー 2049』の感想はこの下のエントリに書いているのでそちらを読んでいただきたい。

この映画はいろいろ言われたが、ワタシ的に気になった脇道の話が一つあって、それはこの映画のエンドロールに OpenStreetMap のクレジットがあったという件。

よく気づいたものだと思うのだが、これについて言及したニュース記事を見つけることができなかった。OpenStreetMapWiki ページに言及があって、これを見ると OpenStreetMap のクレジットがある映画が近年ぽつぽつあることが分かるが、どうもそれ以上の情報がない。

そもそも『ブレードランナー 2049』は、OpenStreetMap の情報をどのように利用したのだろうか。そのあたりに突っ込んだ記事はないのだろうか。

WirelessWire Newsブログ第52回公開(ネットにしか居場所がないということ(後編))

WirelessWire Newsブログに「ネットにしか居場所がないということ(後編)」を公開。

この文章は前編、後編あわせて日曜日に送信したのだが、まさか後編が公開される前に「WELQ」の全記事が公開停止になるとは思わなかった。それにあわせて編集部注を入れてもらった。

さて、ワタシを担当されている清田さんは、これからも気が向いたら書かれたら、と戻れる余地を残すよう配慮してくださり、とても感謝しているが、ワタシ自身は今回の文章を最終回のつもりで書いた。それは最後まで読んでいただければ分かると思う。

言っておくが、ワタシが WirelessWire News 編集部と喧嘩したとか、連載を切られたとかではなく、今年の3月の時点で、連載が50回を越えるあたりで一区切りとしたいという意志を伝えていたのである。

文章で取り上げる題材にしろ文章表現にしろ、ワタシの裁量にまかせてくださり、好き勝手好きなだけの分量書くのを許容してくれた WirelessWire News には感謝しかない。

足かけ4年にわたった連載だが、ほぼずっと月1以上のペースで書いていたのが、最後の数回は時間的な問題で2月に1回ペースになってしまった。特に今回は苦しんだが、理由の一つに雨宮まみさんの訃報があった。実は今回の文章に彼女が最近書いた文章を引用するつもりだったのだ。

しかし、今回は題材が題材なだけに物騒というか、そこに彼女の文章を引用することで、ヘンに邪推されたりして彼女に迷惑がかかるといけないと思い、そのあたりをすべて書き直すことになってしまった。

そして、そうしているうちに、今回の文章に雨宮まみさんのことをどうしても入れたくなってしまった。しかし、前述の通り、今回は元々の題材が物騒だし、いろいろ試行錯誤したのだが、全体のバランスがどうしてもおかしくなってしまうのが明らかで、お名前を言及するだけに留めた。変な誤解をされたり、それで故人に迷惑がかかることは避けたかった。雨宮さんについては、別に文章を書きたいが、その余裕があるかは分からない。いずれにしてもまさか自分の連載の最終回が、雨宮さんの「40歳がくる!」連載の最終回と同じ日になるとは思わなかった。

……遂にカウントダウンが始まってしまった。

WirelessWire Newsブログ第51回公開(ネットにしか居場所がないということ(前編))

WirelessWire Newsブログに「ネットにしか居場所がないということ(前編)」を公開。

とんでもなく長くなってしまったので、前編、後編に分けての公開とさせてもらう。今回の文章の意味合いについてや、前回からえらく時間がかかってしまった理由は、後編が公開される明日に書きたい。

先に少し書いておくと、この文章は言うなれば、キング・クリムゾンにとっての "Starless" のような文章である。スティーリー・ダンにとっての "Third World Man"、イーグルスにとっての "The Sad Café" にたとえてもいいのだが、何より長さが尋常でなく読者に忍従を強いる意味で "Starless" のほうが近い。どうでもいいか。

ずっと色川武大の『狂人日記』について文章を書きたいとずっと思っていて、しかし、どうしても書くことができなかった。最後にせめてものということで、引用を入れさせてもらった。

狂人日記 (講談社文芸文庫)

狂人日記 (講談社文芸文庫)

ウィキペディア内の100万個をこえるリンク切れをインターネット・アーカイブが救う

もはや我々のネットライブに欠かせないインフラとなっているうぃきっぺだが、英語版 Wikipedia 内からはられたリンクにはそのリンク先の消滅によるリンク切れが大量にあることが問題になっている。

そこで Wayback Machine でおなじみ Internet Archive が協力し、アーカイブしたウェブページにリンク先を差し替えることで、リンク切れを100万個以上救ったぜ、ということのようだ。

ワタシも長年ウェブページをやっていて、またワタシは他のウェブページにリンクを多くはるタイプの文章を書くことが多いのだが、古い文章を見直すと、外部リンクの多くがリンク先がなくなっていて、なんとも悲しい思いをするのである。

これは WWW の欠点の一つでもあるのだが、この二団体の協力は妥当なものだと思う。

しかし、英語圏でもこれが必要なのだから、新聞・テレビに関係なくニュースページのリンクが一定期間で大方全滅してしまう日本語圏のネットを対象とする Wikipedia 日本語版にこそ必要なものに思えるのだが。

デジタル・アーカイブとは何か 理論と実践

デジタル・アーカイブとは何か 理論と実践

ウィキペディアを宇宙船で旅するようにみせるWikiverse

Wikiverse だが、Wikipedia を宇宙的な知識のウェブみたいに3D視覚化するプロジェクトとのことである。

実際に見てみると、確かに知の宇宙を宇宙船で旅してるように見えるんだな。ちょっとズームの仕方がよく分からなかったりするが。

こういうのって5年ぐらい前にもあったような気がするが、それでも面白いものである。

知識の社会史2: 百科全書からウィキペディアまで

知識の社会史2: 百科全書からウィキペディアまで

メキシコのソウマヤ美術館でWikipediaの編集マラソンを72時間行いギネス記録認定

Wikimedia 財団のメキシコ支部とソウマヤ美術館の共催により、Wikipedia の編集マラソン(edit-a-thon)が行われ、なんと72時間の記録を達成してギネス記録に認定されたとな。

ふーむ、edit-a-thon っていうんだ。それはともかく、72時間とはすごいな!

その会場が、15世紀以降のヨーロッパ芸術を多く所蔵するソウマヤ美術館で、それに関するページ編集を行ってもらい、美術館のネット上のプレゼンスを高めるというのは街起こしなど他でも例がある試みである。

こうして動画を見ると、ソウマヤ美術館(とその所蔵品)の美しさが印象的である。

サイモン・ペグは『スター・トレック』の新作の脚本を書くのにスター・トレック情報Wikiの力を借りていた

現在の『スター・トレック』映画シリーズでモンゴメリー・スコット役を演じ、かつ今年夏公開予定の新作『Star Trek Beyond』で脚本も手がけるサイモン・ペグは、トレッキーたちが集い情報を集積した Wiki サイトとして有名な Memory Alpha に脚本執筆時に頼ったとのこと。

これは面白いし、こういう Wiki の利用の仕方って良いよね。そういえば今月「企業は“オタク”に会いたがっている──スーパーファンとWikiaとエンタメの未来」という記事を読み、失礼ながら今頃 Wikia を取り上げる? と疑問に思ったものだが、実際世界中にファンがいるシリーズの新作の脚本に利用されたなんてすごいよね。

それにしてもサイモン・ペグって、エドガー・ライト作品以外の主演作はパッとしないものが多いが、ミッション:インポッシブルスター・トレック、そしてスター・ウォーズの新シリーズに出演し、重要な役をやったり脚本まで手がけるって、世界でもっとも幸福なオタクの一人だよな。

スター・トレック イントゥ・ダークネス [Blu-ray]

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「大麻についての5つの驚くべき事実」という記事がウィキメディア財団のブログに

大麻についての5つの驚くべき事実」という記事で、そういう記事が書かれること自体は不思議ではないのだが、これが公開されたのがウィキメディア財団のブログというのに笑ってしまった。

ウィキペディアはあらゆる人間の知識を集積するものだから、一例としてウィキペディアから大麻についての豆知識を拾ってきたぜ、という建前のようで、あとこの記事が掲載されたのが4月20日で、420という数字は大麻を表すスラングなんだってね。知らなかった。

で、その5つの驚くべき事実はどんなものか。

  1. 大麻は船の帆布(sail canvas)を作るのによく利用されたが、キャンバス(canvas)という単語自体、実は大麻(cannabis)に由来する。
  2. 大麻の種は生で食べられる。
  3. 初めて確認されたわら半紙は大麻でできていた。
  4. 大麻の種から燃料を作れる
  5. 合衆国政府はかつて大麻についての映画を作ったが、後にその存在を否定した。

当然ながらというべきか、どれも知らなかったな(笑)。

(合法、医療用)マリファナ版価格比較サイトWikileaf

オンラインで飛行機やホテルの予約をしようとしたら、直接飛行機会社やホテルのウェブサイトに行くのじゃなく、何かしらの価格比較サイトで一番良い条件を探すよね? それを(合法、医療用)マリファナについてやろうとしているのが Wikileaf なのさ! という紹介記事なのだが、この Wikileaf が Boing Boing のスポンサーでもあることを差し引いても面白い。

要はマリファナの価格に透明性をもたらそうということだが、サイトもデザインもクリーンで、しかも利用者の位置情報にあわせた情報を提供してくれるようだ。

ワタシは日本でマリファナ解禁を訴える人たちはどうも肌が合わないものを感じるのだが、それはともかくマリファナの合法化自体はそんなにおかしくない話だと思っている。こういうサービスは、合法化が透明性のインセンティブになるという見本なのではないか。

しかし、それはそれとして、このサイトの名称になぜ Wiki がつくんだろう? やはり Wikipedia からの連想なのだろうか。うーむ。

ナショナル ジオグラフィック日本版 2015年6月号 [雑誌]

ナショナル ジオグラフィック日本版 2015年6月号 [雑誌]

天下wiki武道会なるイベントが開催されるらしい

天下wiki武道会なる集まりが来月開催されるらしい。

Wiki 関連の集まりというとWikiばながあったが、最後の第十一回Wikiばなが開かれてから今年で5年になる。

正直、もう Wiki 自体をテーマに何かイベントが開催されることはないのではないかと思っていたので驚いたが、新しい世代による新しいイベントが開かれるのは良いことに違いない。

おそらくこのイベントの発表者で↓の本を読んだ人などいないと思うけど(笑)。

Wiki Way―コラボレーションツールWiki

Wiki Way―コラボレーションツールWiki

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