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ブルース・シュナイアーの新刊『Schneier on Security』その他

以前ちらと取り上げたことがあるが、ブルース・シュナイアーの新刊 Schneier on Security が先月出ていたのを Slashdot のブックレビューで今更知る。

Schneier on Security

Schneier on Security

タイトルを見て分かる人は分かるだろうが、彼のブログ Schneier on Security をまとめたもので、一種のブログ本とも言えるが、セキュリティ分野の伝説的人物による人気ブログなので、早く邦訳が出ればと思う。

ところでシュナイアーといえば、工藤郁子女史(id:inflorescencia)が『筑波批評2008秋』ブルース・シュナイアーによるセキュリティの議論と目的効果理論を援用しつつ、ネットが置かれている政治的状況について、「論壇」に憧れを持っているような人たちを挑発する文章を寄稿しているようだ。

個人的にはゼロアカなんとかにはまったく興味がないし、上記の説明を読んでもさっぱり分からないので鼻くそをほじりたくなるが、この人は教養基盤のあるワタシより遥かに頭の良い人なので、読む価値のあるものを書いているのだろう。

カイザー・チーフスの新譜&ビデオ情報

Kaiser Chiefs の新譜を先立ち、"Never Miss A Beat" のビデオを見たのだが、これがワタシが好きなちょっと不気味系のビデオで、YouTube を調べたらレコード会社のチャンネルで公開されてたので紹介しようと思ったら「リクエストによる埋め込み無効」設定がされていた。ちぇっ!

頭にきたのでレコード会社のチャンネルで公開されているカイザー・チーフスのビデオを "Never Miss A Beat" をはじめ全部リンクしておく。

こうして聴くと、良い曲を書くバンドだなーと思う。新譜も期待できそうなので予約した。

Off With Their Heads

Off With Their Heads

パイソンを美談にするんじゃねぇ!

はてなブックマークの反応を見ても素直にいい話扱いしている人が多いので突っ込んでおく。

クリーズはその遺言通り、追悼の最後に涙を流しながら
「Fuck、Fuck、Fuck!」と大声で叫んだ。
葬儀に参集した人々は激しく笑いながら、アホでマジな彼らの友情に感涙したという。
これほど感動的な「Fuck」絶叫は、世にも希であったろう。

ジョン・クリーズは大声で Fuck をマンコ、もとい連呼なんてしてないよ。ウソだと思うなら追悼式における問題のスピーチ動画を見てみればよい。

クリーズのスピーチは deadpan を貫きながら、最後に fuck という単語で締めるから良いのであって、涙を流しながら大声で叫ぶなんてジョンがもっとも嫌がる感情表現だろうに。

これを書き込んだ人はかぜさんの訳を引き写してるけど(スピーチの全文訳はワタシの「追悼の作法」で読めるよん)、そこには涙を流しながら絶叫なんて話は書かれてない。『モンティ・パイソン正伝』(asin:486191082X)や『モンティ・パイソン・スピークス!』asin:4872572858)といったパイソンズの証言からなる本にもそんな話はない。もし George Perry の本にそうした記述があるなら本エントリの内容を訂正して謝罪するので教えていただきたいが、勝手にお涙頂戴な話をくっつけて美談を捏造しないでほしいものだとパイソニアンの端くれとして思う。

そうそう、パイソンと言えば、熱狂的な人が多いパイソニアンの中でも有名なキム・ハワード・ジョンソンが映画『ライフ・オブ・ブライアン』のロケ地チュニジアまで自腹(!)で出向いて撮影の様子を記録した日記が未公開写真満載で書籍化されるのを mixi のパイソンコミュで知った。

白夜書房による日本語版刊行を期待したい。

Monty Python's Tunisian Holiday: My Life With Brian

Monty Python's Tunisian Holiday: My Life With Brian

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