当ブログは YAMDAS Project の更新履歴ページです。2019年よりはてなブログに移転しました。

Twitter はてなアンテナに追加 Feedlyに登録 RSS

実は『The Data Journalism Handbook』を翻訳中なのです

昨年、オライリーからデータジャーナリズムハンドブックが出る(し、ウェブにも公開される)と紹介した The Data Journalism Handbook だが、実はウェブ版の翻訳が進んでおりまして、日本語訳が GitHub の Wiki 上で公開されている

翻訳が公開状態になったのも随分前の話で、何で今更それについて書くのかというと、ワタシの作業が月単位で滞っており、こうやって告知することで、自分に発破をかける目的がある。

とっくに Introduction までは終わらせないといけないのだが、昨年11月から自由な時間が激減したこと、そして他の翻訳仕事も入り(こちらについても近いうちに告知できると思います)、この有様である。

もう複数の翻訳者が加わっているが、せめて Introduction までは自分で終わらせたい。

cakes に「ネット×ジャーナリズムの歴史とその最新潮流としてのデータジャーナリズム」を書いたのはこれが伏線になっているわけだが、この本については単に日本語訳がウェブ公開されるだけに終わらない展開の可能性もあるかも?

The Data Journalism Handbook: How Journalists Can Use Data to Improve the News

The Data Journalism Handbook: How Journalists Can Use Data to Improve the News

データジャーナリズムの第一人者であるガーディアン記者の本が4月に出る

『The Data Journalism Handbook』にも貢献者として名前を連ね、データジャーナリズムの第一人者、英ガーディアン紙の DataBlog 並びに DataStore の仕事で知られる Simon Rogers の本が4月に出る。

Facts are Sacred

Facts are Sacred

追記はてなAmazon かがクソなせいでリンクされていないが、Facts are Sacred である。

この書名は、Comment is free, but facts are sacred(コメントは自由だが、事実は神聖なり)というガーディアン編集者 CP Scott の言葉を踏まえたもので(余談だが、この言葉の前半部はガーディアンのブログコーナーの総称になっている)、つまりサイモン・ロジャースは「データ」を武器に神聖な事実を浮き上がらせているわけですな。

実はサイモン・ロジャースは同名の電子書籍を一昨年出していて、本書はこれを土台にしたものだと推測される。

Facts are Sacred: The power of data (Guardian Shorts)

Facts are Sacred: The power of data (Guardian Shorts)

いずれにしてもデータジャーナリズムの第一人者の本なので、この分野に興味ある人は注目ですね。

SNS研究の第一人者ダナ・ボイドの本がKindleストアで98%引きで売られていてビビった

なんか「第一人者」を連呼するようだが、本当のことなんだから仕方がない。特にティーンエージャーのソーシャル・ネットワーク・サービス利用の研究で知られる danah boyd の本の Kindle 版が出ているのを知る。

Taken out of context: American teen sociality in networked publics (English Edition)

Taken out of context: American teen sociality in networked publics (English Edition)

値段が100円で、これだけ見るとブログ記事を膨らませた十数ページの本みたいだが、400ページ超の普通の本で、元の価格は6000円をこえる。なんと98%引きである!

実際、この本の紙版の定価も同じである。

Taken Out of Context: American Teen Sociality in Networked Publics.

Taken Out of Context: American Teen Sociality in Networked Publics.

Kindle ストアでセールをやっているのは知ってたが、こんなべらぼうな値引きをしている洋書もあるのかと驚いた次第である。

キース・リチャーズが朝食を拳銃で撃ち抜いた……って90年代の話かよ!

この記事タイトルを見たときは、そりゃ70年代の薬でラリラッパ時代のキースならそんぐらいやるだろうよと思ったのだが、中身を読むとこれが90年代の話なのに呆れた。

「ボールを打ったら、フックして木立の中に突っ込んで、かんかんかんって跳ね回ってからそのままキースの朝食のど真ん中に着地したんだよ。それでキースはそのボールを撃ち抜いたんだね。様子を見に行くと、キースは部屋のパティオで拳銃を持ちながら立っていて、銃口から煙が立ち上がってるんだ。さらに別の手にはそのちょっと前までは俺のゴルフボールだった、ぶすぶすと煙を上げている焦げた物体があってね。それからキースはこう言ったんだよ、『今のはペナルティ10打くらいのひどいプレーだし、今度やりやがったら、おまえ自身を撃ち抜いてやるからな! 俺の朝食が台無しじゃねえか!』ってね。キースはちょうど、エッグベネディクトを食べようとしてたところだったんだよ」

ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ、朝食を拳銃で撃ち抜いた逸話が明らかに (2013/01/09) 洋楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

つーか、なんでお前、ツアー中に銃を所持してるんだよ!

どんな質問も豪快に笑い飛ばすキースも、朝食を台無しにされたらキレるんだな。

ただボビー・キーズの自伝は昨年2月に刊行されており、なんで今頃それが記事になるのかな。

Every Night's a Saturday Night: The Rock 'n' Roll Life of Legendary Sax Man Bobby Keys

Every Night's a Saturday Night: The Rock 'n' Roll Life of Legendary Sax Man Bobby Keys

しかし、"Every Night's a Saturday Night" って、呑気だねぇ、という意味でこの人らしいタイトルだ。そんな呑気さだから、ストーンズ人脈の中で今まで生き延びられたのかもしれない。

映画『ブルース・ブラザーズ』制作秘話〜切れまくるジョン・ベルーシとコカイン、そしてダン・エイクロイドの優しさ

映画『ブルース・ブラザーズ』はワタシにとってオールタイムベストの一本なのだが、その制作秘話が Vanity Fair に掲載されている。

むちゃんこ面白いのだが、かなーり長いので、雑誌でもウェブ媒体でもいいので、どこか翻訳を載せてくれないものか。

これを読んで再確認するのは、ジョン・ベルーシは間違いなくこのときクリエイティブのピークにあったということ。すべて即興的に生み出すエネルギーに満ちていた。ただ同時にコカイン中毒もとんでもない状態で、それにより時間も予算も超過するハメになり、映画会社にとっては悪夢だったみたいだが。

実際、この映画撮影の3年後の1982年に33歳の若さで死んでしまうわけで、ダン・エイクロイドのその後の人生は彼に匹敵する相方探しだったともいえるわけだが。

(映画同様)バンドをやるぜという話になり、いきなりベルーシがソウル界の名ギタリストであるスティーブ・クロッパーに電話をかけ、「バンド一緒にやろうぜ。明日ここに来てくんないかな」「そりゃ無理だ。今アルバムのミックス中でさ」「もうお前入ってるから」「無理だっちゅうの」「もうお前入ってるから」と一時間押し問答をした話(おいおい)、『アニマル・ハウス』で既に組んでいたジョン・ランディスに監督打診のため、Saturday Night Live の番組後深夜に電話をかけたものの、「お前、番組見た?」「いんや」「このクソ野郎」と受話器をたたきつけた話は笑えるが、撮影中いきなり消えてしまうベルーシをダン・エイクロイドが根気良く探し、普通の民家でのびているベルーシを起こし、何事もなかったように二人で仕事に戻るところなどエイクロイドの優しさにほろりとくる。

そういえば昔読んだ『俺がJBだ!―ジェームズ・ブラウン自叙伝』(asin:416765136X)にも、キャリア低迷期にあった JB にとってこの映画はとても大きかったと恩義を感じていること、ベルーシの葬式でエイクロイドに言葉をかけるところが印象に残っているが、この映画はコメディーとしてみるとかなり強引だが、素晴らしい音楽が入ることで魔法がかかってるんですね。

ちょうど Amazon でこの映画の DVD が34%引き、ブルーレイも25%引きですぜ、旦那。ネタ元は Boing Boing

[YAMDAS Projectトップページ]


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
YAMDAS現更新履歴のテキストは、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

Copyright (c) 2003-2023 yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)