以前から『アイアンマウンテン報告』に貫徹される主張と、いわゆる「ネオコンの論理」にどの程度親和性があるのか、アメリカ政治史における、現在のネオコンに至る流れと、その中での『アイアンマウンテン報告』の位置づけを知りたいと思っていた(まあ、この本は一種の偽書ですが)。
9月に『アイアンマウンテン報告』を訳された山形浩生にお目にかかる機会があったのだが、氏を目の前にするとメロメロになってしまい、伺いそびれた。残念。
…と思っていると、またしても noza さんがよい感じの文章を書かれていた。「戦争を目的とする戦争」か。
当方は実際に自国で戦争が起これば真っ先に犬死する階級の人間だから、戦争はなくせないというのは当然としても、心情的にどうしても戦争論を嬉々として語る気にはなれない。しかし、例えば井伏鱒二の『黒い雨』における「正しい戦争よりも不正な平和がよい」(不確かなのでそのまま引用などせぬよう)といった言葉で、今ネオコンの論理に対抗できるとはどうしても思えないのも確かである。