犬にかぶらせろ!で知ったのだが、また面白いはてなダイアリークラブができている。集まった邦題を見ると、プログレ関係が圧倒的に多くて、当時のレコード会社の洋楽担当ディレクターの盛り上がりぶりが窺えるような気がする。
それにしても「太陽と戦慄」や「原子心母」って名邦題だよな。いや、冗談や皮肉抜きで。
だって「太陽と戦慄」なんて「ゼリーの中のヒバリの舌」だよ? いくら理屈をこねようが、「ゼリー」と「ヒバリの舌」が何にあたるかは想像できるわけで、でもそれが「太陽と戦慄」だったからこそ、70年代ロックファンは心置きなくクリムゾンに感情移入できたのではないか。
追記:ただの料理名だろ、ということで逆リンク! http://d.hatena.ne.jp/pooneil/20041124#p3
ワタシも1990年8月15日にその『太陽と戦慄』でクリムゾン初体験をし、兄が「プログレなんか聴いてると人間暗くなるぞ! まともな大人になれないぞ!」と止めるのを振り切り、フリップ真理教に入信し、案の定社会不適合者になってしまったわけだが、あのとき邦題が「ゼリーの中のヒバリの舌」だったらどうだったろう。人生に「もしも…(if)」は禁物だが。
というわけでフロイドの「原子心母」も負けていない。これは原題の "Atom Heart Mother" にそのまま漢字をあてて四字熟語化してしまったという荒業で、これをはじめとする(時折「おせっかい」な)仕事を行ったのは、当時東芝音楽工業(後の東芝EMI)のディレクター、現在はユニバーサルミュージックの代表取締役社長兼CEOである石坂敬一氏である。 氏の経歴については、カフェ・ボヘミア : 石坂敬一が詳しい。
これを書くために「石坂敬一」でGoogle検索して驚愕の情報を知った。以下、WikiPedia の「プログレッシブ・ロック」からの引用。
プログレシッブ・ロックという言葉は、当時、東芝音楽工業のピンク・フロイドの宣伝担当ディレクターであった石坂敬一が、従来のロックとは異なるピンク・フロイドの音楽を形容するために用い始めたといわれている。
そうなの!? 恥ずかしながら、知らなんだ。フリップ真理教信者、失格。切腹。