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買収されたと疑われないためのブロガー倫理

「新聞コラムニスト買収に続き、ブロガーお前もか」ということで、ハワード・ディーン陣営が大統領選挙の予備選でブロガーに報酬を渡していたことが報じられている

レベッカ・ブラッドは『ウェブログ・ハンドブック』の中で「ブロガーの倫理」と題して守るべき6つの規範を示しているが、その中に「利害の衝突があれば開示する」というのがあり、今回の件もそのあたりをちゃんと開示しておけば問題なかったのではないか。

向こうのコラムニストの文章などに、「当方は○○の株式は所有しない」とか文章で取り上げた企業などについての言及が文末にあったりして、以前はこういうのを読むと、何をすかしたこと書きやがって、お前の話など知らんわい、と勝手に反発したりもしたものだが、「ブロガーの倫理」を訳し、そういうことだったのかと合点がいった。以来、ブロガーでない当方もそれを守るようにしている。具体的には、雑誌や書籍などを献本してもらった場合、それについて何か書くときにはその旨を明記して(心置きなく好き勝手書いて)いる。

実際ブロガーでも有名どころでいえば BoingBoingCory DoctorowTechnorati のタグ導入を報じるエントリの最後に、自身が Technorati のアドバイザーを務めているという情報をちゃんと開示している。

さて、件の報道の元となった Zephyr Teachout とともにハワード・ディーンのブロガーを利用した選挙戦略を担った Joe Trippi は、そのときの模様を記した『The Revolution Will Not Be Televised: Democracy, The Internet, And The Overthrow Of Everything』という本を書いており、なかなか面白い本に仕上がっているらしい。

追記:Joe Trippi のブログを利用した選挙戦略については、レッシグブログの「Joe Trippiインタビュー」が分かりやすい。Zephyr Teachout の名前も出てくる。

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