Hotwired Matrix.032 として、特集「ブログ2.0」が公開されている。
「blogってどうよ?」なんて言っていた頃とは隔世の感がある。そこではワタシも文章を書かせてもらった。この文章は長らく読み返すことがなかったが、この機会に読み返してやはり拙い文章だと思った。この文章のせいでいろいろな恨みもかった。しかし、その最後で賞賛したはてなの近藤淳也さんらのインタビューが今回の特集の目玉である。素晴らしい。
しかし「ブログ2.0」はともかくとして、最近の「はてな2.0」にはなんだかなと思うところが多々ある。「開発は得意だがリリースはヘタ」なところが加速度を上げている件だが、はてなブックマークはまだベータ版という言い訳があるからいいとして、最近のはてなの開発陣は、自分達の頭にある目標地点に突き進もうとするあまり、現状の機能性に(一応)満足しているユーザを置いてけぼりにしてやいないか。
HotWired のインタビューで、「僕たちが運営者でありながら、ヘビーユーザーである」と近藤社長は述べているが、当たり前だがそれはパワーユーザたる自分達の利便性を第一に優先してよいという理由にはならない。何かとあればユーザ数十数万人と数字を挙げるが、それだけの人間が日々利用する道具の意味を実は見失っているのではないか。こつこつはてなダイアリーへの要望を上げたユーザの声を無視し、でもリリース後にその声の正しさに気付くなんておかしな話じゃないか。
……などと苦言を述べたが、最近の例でいえば、住所登録騒動について「はてなが判断を失敗してしまった事例」とあっさり非を認めて火だるま弁護士の顔を潰す豪快さに顕著な近藤さんの正直さ、天然さ加減を知る者としては「はてなだからな」と苦笑いして許してしまう。