はてなブックマークの反応を見ても素直にいい話扱いしている人が多いので突っ込んでおく。
クリーズはその遺言通り、追悼の最後に涙を流しながら 「Fuck、Fuck、Fuck!」と大声で叫んだ。 葬儀に参集した人々は激しく笑いながら、アホでマジな彼らの友情に感涙したという。 これほど感動的な「Fuck」絶叫は、世にも希であったろう。
ジョン・クリーズは大声で Fuck をマンコ、もとい連呼なんてしてないよ。ウソだと思うなら追悼式における問題のスピーチ動画を見てみればよい。
クリーズのスピーチは deadpan を貫きながら、最後に fuck という単語で締めるから良いのであって、涙を流しながら大声で叫ぶなんてジョンがもっとも嫌がる感情表現だろうに。
これを書き込んだ人はかぜさんの訳を引き写してるけど(スピーチの全文訳はワタシの「追悼の作法」で読めるよん)、そこには涙を流しながら絶叫なんて話は書かれてない。『モンティ・パイソン正伝』(asin:486191082X)や『モンティ・パイソン・スピークス!』(asin:4872572858)といったパイソンズの証言からなる本にもそんな話はない。もし George Perry の本にそうした記述があるなら本エントリの内容を訂正して謝罪するので教えていただきたいが、勝手にお涙頂戴な話をくっつけて美談を捏造しないでほしいものだとパイソニアンの端くれとして思う。
そうそう、パイソンと言えば、熱狂的な人が多いパイソニアンの中でも有名なキム・ハワード・ジョンソンが映画『ライフ・オブ・ブライアン』のロケ地チュニジアまで自腹(!)で出向いて撮影の様子を記録した日記が未公開写真満載で書籍化されるのを mixi のパイソンコミュで知った。
白夜書房による日本語版刊行を期待したい。
Monty Python's Tunisian Holiday: My Life With Brian
- 作者: Kim "Howard" Johnson,Michael Palin,John Cleese,Eric Idle,Terry Jones
- 出版社/メーカー: Thomas Dunne Books
- 発売日: 2008/10/28
- メディア: ハードカバー
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