当ブログは YAMDAS Project の更新履歴ページです。2019年よりはてなブログに移転しました。

Twitter はてなアンテナに追加 Feedlyに登録 RSS

社会ネットワークの影響力の強さを解き明かす『Connected』が面白そうだ

柏野雄太さんの2009年の10冊エントリで挙げられていた『Connected』という本が面白そうである。長めに引用させてもらう。

6は有名な「デブは伝染する」解析("The Spread of Obesity in a Large Social Network over 32 Years" http://bit.ly/5AyzQ1)で有名なChristakis, Fowlerのコンビが一般向けに書いた本。社会ネットワークが、行動ばかりか健康や体質や性格や幸せに至るまで、人間を規程してしまうという驚きの知見が展開される。WattsやStrogatzの数理的なネットワーク理論を実際の社会データに応用し、社会ネットワークが及ぼす影響の大きさを描き出している。特に面白いのが、自分の知らない友達の友達の友達という三次の隔たりがあっても、自分がその三次の隔たりのある友達から影響を受けるという研究成果である。経済学が仮定する個人の選好が社会を決めるだけでも、マルクス主義ポストモダン系の社会科学が仮定する社会集団や慣習が社会を決めるだけでもないのだ。個人と社会の間にあるネットワークもかなり大事なのだ。これは10年代を迎えるにあたって必読書といえる。

Top ten books of the year 2009 -Part 1- : wrong, rogue and log

Nicholas A. ChristakisJames H. Fowler による Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives という本だ。

screenshot

他に日本でこの本を紹介している人はいないか検索したら、△りべらる、○ふりーだむ。(id:wh_cm)において序文が翻訳されていた。おおっ!

早速序文を読んでみたが、確かにこれは惹かれる本だ。邦訳も出るんだろうな。

Connected

Connected

[YAMDAS Projectトップページ]


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
YAMDAS現更新履歴のテキストは、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

Copyright (c) 2003-2023 yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)