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マシニスト

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クリスチャン・ベールが極端に体重を落として主人公を演じたことで有名な映画という事前知識はあったが、これが半端なくて、「よく頑張って痩せたね」というより「お前、万が一のことがあったらどうすんだ」と怖くなるレベルの鬼気迫る役作りである。

本作をこれから見る人がいるなら注意しておきたいのが、ハングマンを知っておくこと。

かく言うワタシはこのゲームのルールを知らず、観ているうちに大体「こんなものだろう」と理解していったのだが、これを知らないとメモが最初にあらわれる時点ではただの記号にしか見えず、そうでなくても謎の多い映画を観る緊張感が切れてしまう可能性がある。

精神を病んだ主人公がどんどんおかしな事態に巻き込まれる展開はもはや珍しいものではない。この手の映画はどのようなオチをつけてくれるのかが重要なわけだが、謎が最終的に件の役作りの原点である「なぜ彼は一年間眠れなかったのか」という点にちゃんと収斂している。上でハングマンのことを書いたが、途中主人公がこれを間違ってしまう原因というかミスリードもちゃんと考えられている。

まぁ、そうした辻褄あわせを小賢しいとみる向きもあるのかもしれないし、冷蔵庫から血がしたたり落ちすぎとか演出に疑問を感じるところもあったが、謎をさんざん撒き散らした挙句、伏線の回収を放棄して投げっぱなしジャーマンになる自称スリラー映画もあることを思えば、緊張感が最後まで途切れない本作はベールも役作りした甲斐のある佳作である。

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