書評空間の加藤弘一氏のブログは、そのときどきの氏の興味に従って同じテーマの本が続けて載るが、現在はナボコフにロックオンされている。
- 『The Original of Laura』 Nobokov (Knopf) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
- 『ナボコフ伝 ロシア時代』1&2 ボイド (みすず書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
- 『ロリータ』 ナボコフ (新潮文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
- 『ロリータ、ロリータ、ロリータ』 若島正 (作品社)<br />『乱視読者の新冒険』 (研究社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
- 『偶然性・アイロニー・連帯』 ローティ (岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
- 『朗読 Lolita』 Nabokov & Jeremy Irons (Random House) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
どの書評も面白いのだけど、特に興味深かったのは新潮文庫版『ロリータ』についての書評。
『ロリータ』の日本語訳については、過去の大久保康雄訳は悪訳だという説といやそうでもないよという説があり、若島正氏による新訳が出たことで決着したかと思ったが、文庫化の際にさらに訳文が練り直され、40ページを越える注釈が付されたのね。確かにこれは単行本買った人は腹立つよな。
若島正氏の新訳完成版(?)については、山形浩生が「ぼくに言わせれば中途半端」と評していたが、加藤弘一氏は「優雅で伝統的な文学的表現と俗悪なアメリカ口語の衝突を日本語で再現しようとした」若島訳の特質を評価している。
- 作者: ウラジーミルナボコフ,Vladimir Nabokov,若島正
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/30
- メディア: 文庫
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