- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2010/08/11
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この映画のことを最初に知ったのは、ご多分に漏れず監督のダンカン・ジョーンズがデヴィッド・ボウイの息子だったからだ。それだけでは映画を観に行く気にはならないが、まずまず評判が良かったので行ってみた。
はっきり低予算映画であり、月の発掘場面など同じ感じの画が多用されるなどストイックな作りである。その分、主人公役のサム・ロックウェルの様々な表情をみせる演技にフォーカスする形となる。実際、彼の演技は良い。
完全にアイデアありきの映画で、あとから考えれば、地球のエネルギーの相当割合を頼る物質の採掘に人一人しか割り当てないわけないだろうとかいろいろツッコミどころはあるが(これには本作のオチを言い訳とすることもできるが、コストでも安全性の面でも無理があるだろ)、映画として成立している。統一感のある音楽も良かった。
本作の予告編をみたときは、主人公とコンピュータ(ケヴィン・スペイシーが声を担当)の関係に『2001年宇宙の旅』を想起したし、言うまでもなくその類似性は意図的なものだろう。ただ両者の関係は『2001年宇宙の旅』と同じではないのに工夫を感じた。
低予算であることを踏まえ、必要以上に風呂敷を広げなかったのは正しかったと思う。あともうひとひねりを求めるのは欲張りか。