昨日、達人出版会のサイトにて『情報共有の未来』の刊行が予告された。
足かけ5年続いた今は亡き Wired Vision のブログ連載全85回を、2回に分けていたものを1回にしたり、過度にウェブリソースに依存する回や今となってはあまり意味が見出せない話題を削除するなどして78章にまとめたものである。
今年5月に連載が終了し、相当時間自分が心血を注いだ仕事が埋もれてしまうのは忍びなかったが、この連載はリンク駆動型というかウェブリソースへのリンクが大きな意味を持つものなので、紙への展開は無理だろうと思っていた。
確か8月に高橋征義さん(id:takahashim)から打診を受けたのだが、正直とても嬉しかった。高橋さんとは何度も宴席をご一緒しており、そうした付き合いはあるが、自身の会社である達人出版会から出すということは、氏がそれなりのコンテンツとしてワタシの文章を認めていただいたということだから。
『情報共有の未来』は、単にウェブ連載を電子書籍に落とし込んだものではない。前述のまとめ、全体の加筆修正、ウェブリソースへのリンクの確認と修正といった当たり前の作業に加え、すべての章に現時点での情報追加や裏話を披瀝したあとがきを加え、故郷の老親が読んだら泣き崩れること必至な悲しい文章を含む「おわりに」も書かせてもらった。800円という価格が高いと思われないことを祈るばかりである。