注意:本エントリには性的な表現や記述が含まれますので、そういうのが嫌いな方は以下お読みにならないことをお勧めします。
先日調べ物をしていて、Wikipedia のパイズリのページの記述が目を引いた(どういう調べ物じゃ!)。
イギリスのロックバンドオアシスのリアム・ギャラガーは、ロッキング・オンのインタビューにおいて、パイズリのことを「ボンベイ・ロール」と表現し、読者の話題を呼んだ。 同じくイギリスのロックバンドザ・シャーラタンズのティム・バージェスは、「シャークス・サンドウィッチ」と表現している。
パイズリ - Wikipedia
この話は雑誌 rockin' on が初出なのだが、これを書いた人は恐らくその一次資料にあたらず、ワタシの文章を参照して書いている(あるいは孫引き)。なぜそう言えるかは以下に書くとして、ワタシもこれが実際どういう話だったか確かめたくなった。
そういうわけで、1989年から2004年までおよそ15年読者だった雑誌 rockin' on から面白い話を紹介する「ロック問はず語り」、実に2年半ぶりに復活である。
問題のリアム・ギャラガーの発言は、1995年11月号(表紙もリアム)に掲載されたもので、2nd アルバム『モーニング・グローリー』リリースあたりに行われた2度目の来日公演時のインタビューからである。
●だけど、その一方で、リアムはあるインタビューでジャスティーンとねてみたいとか言ってたじゃん。実はやっぱり好きなんじゃないの?
「ああ、迷わず口にちんぽぶちこんでやるね。迷わずね」
●大馬鹿もんだな。おめーは(笑)。
●何だよ、ボンベイ・ロールって?
「パイオツでやるのよ。パイオツぐって掴んでその間にちんこ挟みこむ」
●(笑)パイズリのことじゃねーだよお。
「おう! いつだって大歓迎だ」
ひどい……これはひどい。えーっとですね、「ジャスティーン」とは、エラスティカというバンドをやってたジャスティーン・フリッシュマンのことで、当時リアムの宿敵だったブラーのデーモン・アルバーンと付き合っていた。
続いて紹介するのは、1996年2月号のシャーラタンズのインタビューである。以下、Tはティム・バージェス、Mはマーティン・ブラントの発言である。
●うん、なるほどね。では最後の質問です。非常に重要な質問だからよく聞いてね。ボンベイ・ロールって言葉、知ってますか?
T「え? 何? バッファロー?」
●ちゃうちゃう、ボンベイ・ロール!
T「ボンベイ・ロール? 何それ?」
●いや、これはリアムから聞いたワザの名前でして、ノエルもステージからさかんに口走ってたんですけど、いわゆるパイズリのことなんだそーです。
M「サンドウィッチのことか?」
T「(くすくす)サンドウィッチね」
M「何の意味があるんだよ? その質問には(笑)」
●(笑)別に深い意味はないです。ただ、マンチェスターの人はみんな知ってるもんかと思ってさ。
T「知らないなあ……シャーク・サンドウィッチとは言うけどね(笑)」
●シャーク・サンドウィッチ!?
T「うん、そう言う(淫)」
なにが「非常に重要な質問」だよ! リアムのインタビューもシャーラタンズのインタビューも両方ともインタビュアーは当時編集長だった増井修である。さすがカート・コバーンに「『ネヴァーマインド』の赤ちゃんのちんぽがむけてんのはどうしてですか?」と聞き、自身もタマがタテに2つ連なってしまった経験があるだけはある。というか、アホか。
しかし、ボンベイ・ロール発言はリアムのアホだけがほざいていたと思いきや、ノエル兄もステージからさかんに口走ってたって……いかに当時ギャラガー兄弟がクレージーな状態にあったか分かりますな。
ここで冒頭の Wikipedia の引用に戻るが、「シャークス・サンドウィッチ」ではなく、「シャーク・サンドウィッチ」が正しかったわけですね。ワタシが元文章で表記ミスしていたのは申し訳ないが、Wikipedia の編集者は一次情報にあたるようにしましょう。
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