前作のヒットを受けた続編なわけで、ワタシの観測範囲でも前作は好評だったが、ワタシ的には正直まぁまぁだったのだけど、本作も映画館に観に行った。
結論から書くと、個人的には前作よりもあらゆる面で良くて、当社比で二倍くらい楽しめた。
まず一点目にヒロインが前作の小雪より本作の尾野真千子のほうが好みなこと、二点目に前作で好感をもった暴力描写が本作でも萎縮せずしっかりしていたこと(全体的にアクション映画っぽくなってたけど)、三点目にワタシ自身こだわりがあるゆえに肌があわなかったハードボイルド的準拠枠が本作ではなくなっており、逆にそれがよかった。
しかし、本作は賛否は分かれるかもしれないというか、脱原発関係の描写で結構本気で怒る人はいると思う。少なくとも本作のような一種のご当地もので、それなりの数の「普通の市民」を悪者にして描くというのはよくやったなと思った。
基本的にこのシリーズは人情話がベースにあるのだけど、話の展開は結構予想外な転がり方をするし、何より本作における殺人の真相は結構後味が悪くて、そうしたところも個人的にはポイントが高かった。
キャストでは麻美ゆまさんが出ていることに触れなくてはならない。現在彼女が体調不良により休業状態というのを聞いていて、痛々しい感じだったらどうしようと思ったが、よくぞ期待に応え望まれた役割を果たしてくれたという感じである。