- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2013/07/03
- メディア: Blu-ray
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『クロニクル』について言及される際に本作も対で語られることが多い印象だったのでこちらも借りてみた。
うだつの上がらない高校生が主人公であり、また登場人物が撮影した映像を基にした作品という設定が共通するものの、こちらは超能力とは関係ない。
感想を簡潔に言うと、優れた映画かは分からないが、とても心地よかった。
主人公トーマスは父親も「あいつはルーザーだ」と漏らすくらいのとりえがなくイケてない高校生だが、ちょうど両親が留守にする週末に行う誕生日パーティを誰も忘れられないものにしてやろうと悪友二人ともくろむ。
主に悪友コスタの手引きにより、パーティには「イケてる」側の連中もやってきて三人は喜ぶものの、じきに彼らにも制御不可能なとんでもない事態になる。
本作の冒頭に、この映画の登場人物の行動はすべて演出にもとづく演技である、という注意書きがあるが、気持ちいいくらいに弾けまくりである。見回りにきた警官をやり過ごした後にコスタが叫ぶ「朝までやるぞ!」のどうしようもない開放感といったら。
少し前も本作のような事件が実際起こっているが、しかし、このようなパーティがただ楽しいだけで終わるわけもなく、本作は最後にとんでもない乱入もあってまさにカオスとなる。
本作については女性の描き方がミソジニー的であるという批判があるが、そんなものですかね。ただ、イケてない側の人間がイケてることをやろうとすると、ほとんど犯罪まがいのことまでやることになってしまうというアメリカの高校生のスクールカーストのツラさを反映しているところはあるのだろう。