これを見てハタと思い当たったことがある。蛭子能収さんの食のチョイスは、かの国民的作家を思わせるものがあるじゃないか? それは誰か。『街道をゆく』シリーズにおける司馬遼太郎である。
これはマジである。司馬遼太郎がライフワーク的紀行集『街道をゆく』において、旅先で食べたものについての記述を調べた「街道を食う」をごらんいただけると分かると思う。
連載当初、司馬遼太郎は圧倒的にトンカツとカレーライスをチョイスしていたそうな。「トンカツは私の旅の心得のひとつで、こればかりは土地の都鄙を問わず、店舗の華卑を問わず、味に上下がない」という文章は、太川陽介の証言にも合致する。
しかも紀行集という性質上、旅先で会席接待を受けてなおそういうメニューに固執したところなどよく似ているではないか。
もっとも司馬遼太郎は歳を経るにつれトンカツとカレーライスのかわりにそばを好んで選ぶようになったのだが、60代後半にしてとんかつ、カレー、オムライスな蛭子さんには今後一層の健康を祈念してやまない。
まぁ、なんといってもワタシの中で蛭子能収さんは、立花隆や美輪明宏と並ぶ、ワタシの故郷が産んだ偉人ですからな。
- 作者: 蛭子能収
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2014/08/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (11件) を見る
街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか (朝日文庫)
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 文庫
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (11件) を見る