O'Reilly Radar で知った記事だが、この記事自体は2013年、トヨタがオクラホマ州での急加速を巡る訴訟で和解した後に書かれたものである。
この記事で面白いのは、Michael Barr が20ヶ月以上にわたりトヨタ車で使われているソースコードを、Philip Koopman カーネギーメロン大学教授がトヨタのエンジニアリングの安全プロセスを精査した話で、両者ともトヨタのソフトウェアがスパゲッティコード山盛りなことを証言している。
トヨタの生産方式はアジャイル方面においてソフトウェア開発手法に多大な影響を与えている。ところでそのトヨタが開発するソフトウェアの品質はどうなんだろう、というのは多くの人の頭に浮かぶ疑問だろう。組み込みソフトウェアのエキスパートによると、ものすごく複雑で、複雑すぎてテストもメンテもできない関数がたくさんあるとか、グローバル変数が1万個以上あるとかなかなか壮絶らしい……。マジかよ。
そういえばトヨタはフォードのコネクテッドカー規格を採用するらしいが、これから今以上にソフトウェアが重要になる時代に大丈夫かいねと思ったりした。
[2015年6月6日追記]:Michael Barr の評価については、酒井由夫氏の痛烈な批判もあわせて読まれることをお勧めする。

カンバン ソフトウェア開発の変革 Improving Service Delivery in Technology Business
- 作者: David J. Anderson,長瀬嘉秀(監訳),永田渉(監訳),テクノロジックアート
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