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今年は遠藤周作生誕100年だが、彼の未発表作を発掘する遠藤周作文学館学芸員の仕事の尊さに思いをはせる

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遠藤周作の代表作『沈黙』の舞台になったあたりに父方のルーツがある(余談だが、昨年「ファミリーヒストリー」を見て、前川清も同様と知って驚いた)ワタシは、遠藤周作文学館にも何度も足を運んでおり、昔そこで対談をしたこともあるが、要は遠藤周作はワタシにとってとても大きな存在だったりする。

しかし、その遠藤周作も没後四半世紀が過ぎ、同世代の作家はもちろん、彼と直接仕事をしたことのある編集者たちももはや現役ではなくなっているだろう。

そうなってくると、いくら生前人気作家であっても、だんだんと話題になることが少なくなってくるものだが、遠藤周作については、ここ数年、未発表作の発見が続いている。

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まずは2020年に自伝的中編「影に対して」が発見された。

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そして、2021年には「善人たち」をはじめ未発表の戯曲が三作見つかっている。

いずれも遠藤周作文学館において発見されたものである。

平成の市町村合併で、この遠藤周作文学館の住所は今では長崎市に入っているが、それなりの僻地であり、長崎市に観光に来た人でもレンタカーなしには簡単にはアクセスできない。

上記の通り、ゆかりがあるワタシなどは遠藤周作文学館がこの地にできたのを嬉しく思う気持ちとともに、あそこに文学館作ってやっていけるのかね、と思うところもどうしてもあった。また、上で書いたように時の流れで忘れられることもあろう。

頻繁に未発表の作品を発掘して話題を絶やさないのは、そうした意味でとても尊い仕事であり、それを成し遂げた、当時まだ20代の学芸員の方はもっと讃えられてよいと思う。

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ワタシが遠藤周作文学館に最後に行ったのは2020年の8月だが、今年また行けたらと思う。

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