WirelessWire News で「インチキAIに騙されないために」を公開。
WirelessWire News 連載では、昨年 Web3 とメタバースを取り上げているが、三題噺(?)としては、お次は AI でしょうというわけで、なぜか日本で取り上げる人のいない AI Snake Oil をネタにさせてもらった次第。
意図せず「クリストファー・アレグザンダーと知の水脈の継承」に近い終わり方になった。
それにしても「AI Snake Oil」の書籍化が楽しみなのだが、今回の文章には反発も多いのが予想される。アーヴィンド・ナラヤナンらの主張のどこがおかしいか、具体的に指摘していただけるとありがたい。
個人的には、例えば、ChatGPT についての感想は、新山祐介さんに近い。
ChatGPT でショックだったのは、あの性能 (?) ではなく、 「人間の知能というものはかくも薄っぺらいものだったのか」 という驚きである。ChatGPT はおそらく「世界で一番物知り (それが文字で表現されている限りは)」といえるだろうが、 賢いことはほとんどしていない。にもかかわらず、 (知識と知能が同じではないということは頭ではわかっているものの) あの出力を見ると、その「まともっぽさ」に衝撃を受けたし、 あの表面的な部分だけを見て「ChatGPT すげえ」と言ってる人が 多いのにも衝撃を受けた。
https://tabesugi.net/memo/2022/c.html#272338
アーヴィンド・ナラヤナンらが、ChatGPT はデタラメ製造機だが、翻訳など確かに有用な分野があると書くのは、「ChatGPTのヤバさは、論理処理が必要と思ったことが確率処理でできるとわかったこと」の話に近いのかなと解釈している。