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アリス・クーパーの全盛期のアルバムにジョン・ライドンの賛辞を添えて

Amazon で980円以下で買える CD を勝手に紹介するAmazon980円劇場だが、今回は昨年末ロックの殿堂入りを果たしたアリス・クーパーの全盛期のアルバムを取り上げたい。

ちょうど来月オリジナルバンドメンバーとライブをやるらしいが、以下のアルバムは当時のメンバーによるものだ(今では知らない人のほうが大半だが、はじめアリス・クーパーはバンド名でもあったのだ。今のマリリン・マンソンみたいなもんですな)。

Love It To Death

Love It To Death

Killer

Killer

School's Out

School's Out

この後に完成させた演劇的でショーアップされたステージのイメージで軽く見られがちだが、そういえば渋谷陽一は『Killer』が特に好きで、アリス・クーパーの詞を高く評価していたっけ。

個人的には、昔大友康平が「School's Out」というラジオ番組をやっていて、テーマ曲は当然アリス・クーパーの曲で、この曲を聞くたびに中学生時代を思い出してしまう(当時ハウンド・ドッグのファンだったんです…)。

ワタシがいろいろ書くよりも、アリス・クーパーの偉大さについては、ジョン・ライドンが CD ボックスセット用に書き下ろした、セックス・ピストルズに関するあっと驚く逸話も盛り込んだ渾身の文章の日本語訳をお読みいただきたい。

アリス・クーパーは縄につながれた狂犬をイメージさせる。ワイルドな狂気が、擦り切れてボロボロな縄によってかろうじて繋ぎ止められている様だ。アリスにふわさしいイメージだと思う。制約は逆にパワーをもたらす。社会は個性を持った人間に対し、馬鹿げたルールを押し付け、一方で彼らはその暗黒面を照らし出す。奇妙な話だが、我々には束縛が必要なんだ。四方を強固な壁に囲まれてこそ、カオスはその力を発揮する。

http://cloudbuster.lowlife.jp/2010/11/alice-cooper-by-john-lydon.html

We're not Worthy!!!!

Appleがサムスンを訴えた本当の理由

Apple が Galaxy は iPhone/iPad を模倣しているとサムスンを提訴した件について、トレードドレスの侵害に対する提訴という以上の意味を読み解く記事があったので、主要部分をざっと訳しておく。

Android は無料だ。GoogleAndroid 機上の Google 検索から得られる一部収入をパートナーと共有しているので、ある意味では無料よりも安価ですらある。これはマイクロソフトApple のビジネスモデルにとってとても破壊的である。マイクロソフトはソフトウェアライセンスでお金を稼いでおり、Apple はハードウェアで稼いでいるわけだから。そしてこの破壊的なアプローチは勝利しつつある。Android は市場で iOS を急追している。

大企業による訴訟は、たとえそれが絶望的なものであれ、撃退するには今でも多大な時間、エネルギー、そしてお金を要する。よってサムスンなり他のメーカは、何らかの形でライセンスにお金を払うことを受け入れ、和解するかもしれない。そうなれば、Apple は同じライセンスをもって他の製造元を回り、ずっと強硬な主張を行うことができる。そうなれば OEM は、Android を選択する決定にかかるコストを組み込まざるをえなくなる。かくして突如として、Android に値段がつくわけだ

つまり AppleAndroid にしかるべき値段をつけるよう迫っているという主張だが、素人目には今回はサムスンが一線を越えたのが一番だと思うのだけどな。

ネタ元は Slashdot

Googleがストリーミング音楽配信サービスSpotifyと交渉中

Google が、無料でも利用できる会員定額制ストリーミング音楽配信サービス Spotify と交渉中とのことで、以前より音楽配信サービスへの進出が噂される Google米国でのサービス開始を模索中の Spotify の利害が一致し、両者の狙いがともに豪快に実現すればすごいことになるのだがどうだろう。

ナップスタージャパン終了からも一年経ち、id:heatwave_p2p さんのエントリ(その1その2)を参考に次の音楽的ホームを決めようかと思っていたが、アップルがクラウド型音楽ストリーミングサービスを完成させ公開間近というニュースとあわせ、今年は大きな動きが起こる年になりそうのは楽しみ。日本もさっさとそれに追従してくれと切に願う。

セキュリティポリシー改訂で露見したDropboxのウソ

ワタシはクラウドストレージサービス Dropbox のサービス利用者というだけでなく彼らのファンと言ってよい。

その彼らがセキュリティポリシーを改訂した。要点を一文で言うなら、「なにかあったらユーザーのデータを復号して当局に提出するのでよろしく!」ということになるのだが、Miguel de Icaza はそれは自分にとって問題ではないと言う。

それでは何が問題か?

それは、Dropbox に預けられたファイルは、ファイル転送通信は SSL、サーバ上のファイルは256ビット AES で暗号化され、社員はそのメタデータにしかアクセスできないので、Dropbox の内部者にも見られないように暗号化されているという主張が、今回のポリシー改訂によりはじめからウソだったと露見したことだと言う。

結局、Dropbox には内部者からユーザのファイル、並びにそのプライバシーを保護する仕組みなんてはじめからなかったんじゃないか。Google のような厳しい内部ポリシーを持つ大企業ですら従業員に不届き者がいて、それにより解雇される事件が起こっているのに、これでは誰がウェブスタートアップなんか信じるのか、と。ふーむ。

ネタ元は Boing Boing

ブライアン・イーノの70年代黄金期を回顧するドキュメンタリー(と新譜)

ブライアン・イーノというと、今ではアンビエントの始祖、あるいは U2 やコールド・プレイのプロデューサーという認知なのかもしれないが、オールドファンが最も愛するロキシー・ミュージック〜ソロという彼の70年代黄金期を回顧するドキュメンタリーがリリースされている。

副題は言うまでもなくデヴィッド・ボウイが主演したニコラス・ローグの映画(asin:B004773B76)に由来するが、(ハゲになった後しか知らない人には信じられないだろうが)当時のイーノもそうしたユニセックスで異星人めいた雰囲気があったのだ。

何より彼がボーカルを取る初期の4枚のソロ作がワタシは大好きで、どれも名作なのだけど1枚だけ挙げろと言われたら『Here Come the Warm Jets』になるだろう。

Here Come the Warm Jets

Here Come the Warm Jets

ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ

ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ

彼の声には独特の光沢があり、近年でもデヴィッド・バーンとのコラボ作『Everything That Happens Will Happen Today』における、あの威厳のあるバッキングボーカルを聴いて感激したものだ。

ところでイーノ先生というと、詩人のリック・ホランドを迎えた新作を7月にリリースとのこと。彼のサイトで既に1曲聴けるが、昨年のアルバムからそう時間も経たず、またコールド・プレイの新作のプロデュースもしてるはずなのに新譜とは、表現欲求が旺盛でなによりである。

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