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Music

傑作ノンフィクション『誰が音楽をタダにした?』がドキュメンタリー番組になっていた

www.theguardian.comスティーヴン・ウィットの『誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち』は、ワタシは文庫版を読んだが、まー、面白かったですな。誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち (ハヤカワ文庫 NF)作者:スティーヴン ウ…

産業ロックについて語るときに渋谷陽一の語ること

rockinon.comこの記事タイトルには苦笑してしまった。ジャーニーを「「産業ロック」呼ばわり」って、それやったの、お前のとこの社長(現在は会長)だろが!というわけで、渋谷陽一の著書などからの引用を今月もやらせてもらう。今回は、彼が「週刊FM」1982年…

渋谷陽一の架空インタビューと再結成しないバンドについて

先月、「これからたまに渋谷陽一の著書からの引用をお届けしたい」と書いたので、今月の渋谷陽一引用をやりたい。先日、rockin' on 2022年3月号を読み直す機会があった。これは雑誌ロッキング・オンの創刊50周年記念号なのだが、1970年代の同誌に掲載された…

ボブ・マーリー:ONE LOVE

ボブ・マーリー:ONE LOVE ブルーレイ+DVD [Blu-ray]キングズリー・ベン=アディルAmazon先月の公開時に行きそびれ、もう無理だなと諦めていたのだが、近場のシネコンでレイトショーをやってたおかげで観れた。本作の Rotten Tomatoes を見ると、批評家の評価…

ポール・ウェラーのとてもいい話、そして1990年のプリンス担当ディレクター日記

www.udiscovermusic.jp先ごろ充実した新譜『66』が出たポール・ウェラーについて、彼が1990年代のはじめにソロとして再起を図った頃に担当 A&R を務めた佐藤淳氏が語るインタビューだが、これが実にイイ。実は、ワタシは佐藤淳氏の文章には30年以上前から親…

ロイル・カーナーのライブ盤『hugo: reimagined』が素晴らしい

以前、「21世紀最初の20年にリリースされたワタシが愛する洋楽アルバム40選」をやったとき、ロイル・カーナーの『Not Waving, but Drowning』を選んでいるが、実は彼の『Yesterday's Gone』とどちらにしようかかなり悩んだ。正直なところ、そちらを選んでも…

カズオ・イシグロの新刊はジャズシンガーのステイシー・ケントに提供した歌詞集

カズオ・イシグロの Facebook で彼の新刊 The Summer We Crossed Europe in the Rain を知る。小説ではなく、ジャズシンガーのステイシー・ケントに提供した歌詞を集めたものとな。The Summer We Crossed Europe in the Rain: Lyrics for Stacey Kent作者:Is…

陽一の空手いきあたりばったり――渋谷陽一が空手をやっていた頃

理由は聞かないでいただきたいが、これからたまに渋谷陽一の著書からの引用をお届けしたい。今回は渋谷陽一『ロック微分法』(ロッキング・オン)の「陽一の空手いきあたりばったり」と題された章から引用する。渋谷陽一は、1982年から1983年にかけて、雑誌…

ジョン・レノン 失われた週末

柳下毅一郎さんに啓示を受けて(おおげさ)観ることした映画である。ジョン・レノンの70年代において、オノ・ヨーコと別居していた期間は、この映画のタイトルにもあるように「失われた週末」と呼ばれ、酒浸りの非常に荒んだ生活を送っており、音楽的な成果…

ポール・オースターとルー・リードが1995年に行った対談をはじめて読んだ

www.dazeddigital.com先月末、米国を代表する小説家であるポール・オースターが亡くなった。その追悼として、ポール・オースターとルー・リードが1995年に行った対談記事が公開されていたので読んでみた。正確にはポール・オースターはニュージャージーの生…

伝説のロック評論家レスター・バングスの伝記本が出るのに驚いた

tower.jp主に1970年代に活躍した音楽評論家レスター・バングスの伝記本『レスター・バングス 伝説のロック評論家、その言葉と生涯』が出るとのことだが、いやぁ、驚いたねぇ。英米の音楽評論家が出した本の邦訳が出ることは確かにある。しかし、音楽評論家の…

今週の来日公演の前にエルヴィス・コステロの全アルバムを辿る

nme-jp.com今週、エルヴィス・コステロの来日公演が行われる。残念ながら、田舎暮らしのワタシは行けないのだが、先月より、彼についての日本語情報と言えばここというべき COSTELLOG において、来日カウントダウン企画として1日1枚ずつ行われる彼のアルバム…

ローリー・アンダーソンがルー・リードのAIチャットボットを作成したって!?

www.theguardian.comローリー・アンダーソンというと、少し前に過去のパレスチナ支援表明を大学側が問題視したため、芸大の教授職を辞退なんて遺憾なニュースがあったが、ルー・リードの言葉やスタイルを模倣する AI チャットボットを作成しており、「私は完…

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア

ジョナサン・デミの『ストップ・メイキング・センス』については、かつて史上最高の音楽映画に選んだのをはじめ、このブログでもこれまで何度も讃えてきた。ワタシは今50歳だが、この映画をリアルタイムには体験していない。ワタシの故郷の田舎では公開され…

シェイン・マガウアンが亡くなる30年以上前、かなりその近くまで来ていた頃の話

nme-jp.com旧聞に属するが、昨年ザ・ポーグスのシェイン・マガウアンが亡くなった。現代英国でもっとも愛されるクリスマスソング「ニューヨークの夢(Fairytale of New York)」をはじめとする代表曲で知られるが、訃報を受けてアイルランドの大統領が追悼の…

ジョン・ケイル、ルー・リード、パティ・スミス、デヴィッド・バーンが1976年に共演したライブ音源を聴く

きっかけは Facebook で、ジョン・ケイル、ルー・リード、パティ・スミス、デヴィッド・バーンの4人がステージで演奏する写真を見たことだった。キャプションに1976年とある。パティ・スミスがデビュー作の傑作『Horses』(プロデュースはジョン・ケイル)を…

2024年、ロバート・フリップ先生のお言葉をあらためて噛みしめる

昨年末のクリスマスにロバート・フリップ先生が短い動画を公開している。 奇妙で不確かな時代には、時に理性的な人は絶望してしまうかもしれない。 しかし、希望は理屈ではなく、愛はこれよりもさらに偉大なものだ。 創造欲求の言葉にできないほどの博愛を信…

元キュアーのロル・トルハーストによるゴスの歴史本が気になる

The 10 Best Music Books of 2023 | Pitchfork The Best Music Books of 2023 Pitchfork、そして Rolling Stone で2023年に出た音楽本のベスト選が記事になっているが、ここでも取り上げたウィルコのジェフ・トゥイーディーの著書やサーストン・ムーアの回顧…

ルー・リードの最後のソロアルバム『Hudson River Wind Meditations』が再発される

americansongwriter.comルー・リードの最後のソロアルバム『Hudson River Wind Meditations』が来年1月に再発されることが告知されている。え、なんで今まで再発されてなかったの? と思われるかもしれないが、それはこのアルバムがイレギュラーな作品だから…

ダリル・ホールの『Live from Daryl's House』のロバート・フリップ回に感動していたら……

boingboing.netダリル・ホールの Live From Daryl's House の新シリーズのニュースでも目を疑ったロバート・フリップ回だが、これが素晴らしい内容になっていて、ちょっと感動してしまった。ホール&オーツしか知らないとこの組み合わせに驚くだろうが、実は…

スネイル・メイルとサーストン・ムーアがルー・リードの「サテライト・オブ・ラブ」をカバーした動画ほか

pitchfork.com来月に5年ぶりとなるジャパン・ツアーを行うスネイル・メイルが、サーストン・ムーアとともにルー・リードの名曲「サテライト・オブ・ラブ」をカバーした動画が公開されている。フェンダーの YouTube チャンネルで公開されているが、これは The…

初期ニック・ケイヴが在籍したバースデイ・パーティのドキュメンタリー映画ができている

www.birthdaypartymovie.com取り上げ損ねていたのだが、ニック・ケイヴとミック・ハーヴェイが在籍したバンドとして知られる The Birthday Party のドキュメンタリー映画 Mutiny in Heaven が作られたとな。個人的には、ニック・ケイヴは1989年のアルバム『T…

ウィルコのジェフ・トゥイーディーが3冊目の著書『World Within a Song』を来月出す

ウィルコというと、先月新作『Cousin』を発表し、来年3月には来日公演も行われるが、フロントマンのジェフ・トゥイーディーの3冊目の著書となる World Within a Song が来月出る。World Within a Song: Music That Changed My Life and Life That Changed My…

なんと『シド・バレット全詩集』が来月発売になる

www.vogue.co.jpこれは驚いたねぇ。『シド・バレット全詩集』が来月発売になる。シド・バレット全詩集 サイケデリアの天才が生み出した世界――ピンク・フロイドからソロ作まで作者:シド・バレットDU BOOKSAmazon一年以上前になるが、「シド・バレットの描いた…

ピンク・フロイド『狂気』のプラネタリウム上映を見てきた

www.fukuokacity-kagakukan.jpワタシが住んでいる地方は、ゼロ年代前半あたりまでは洋楽アクトの来日公演も普通に入っていたが、日本経済の衰退とともにそれもなくなってしまった。もともとが出不精なためそれほどこたえていないが、50歳になるワタシもいつ…

まもなく没後10年になるルー・リードの伝記本がまたしても出る

www.latimes.com「この秋に読むのを待てない30冊」という Los Angeles Times の新刊本紹介記事だが、この中に Lou Reed: The King of New York というルー・リードの伝記本が、没後10年に合わせてかは知らないが、出るのを知る。Lou Reed: The King of New Y…

OK Go復活とダミアン・クーラッシュの映画監督デビュー

www.hotwirejapan.comそうか、OK Go って10年近くアルバム出してなかったんだな。しかし、ダミアン・クーラッシュがアル・ゴアの娘と結婚してるのは知らなかった。調べてみたら、映画『The Beanie Bubble』をダミアン・クーラッシュとその妻のクリスティン・…

ルー・リードの人生にかかわった二人のトランスジェンダー

Lou Reed: Rachel Says | TIDAL Magazine ルー・リードが2013年に死去した際、マイケル・スタイプは彼のことを「21世紀における最初のクィアアイコン」と呼んだが、これは70年代におけるルー・リードのミューズだったレイチェル・ハンフリー(Rachel Humphre…

アンソニー・デカーティス『ルー・リード伝』刊行を心から喜ぶ

鈴木智彦さんのツイート経由で、アンソニー・デカーティスによるルー・リードの決定的伝記本の邦訳『ルー・リード伝』の刊行を知る。ルー・リード伝作者:アンソニー・デカーティス亜紀書房Amazonワタシがこの本の原書をこのブログで紹介したのは2017年末で、…

1991年の山下達郎インタビューに見る根深い孤立感と不信感

少し前に、以下のツイートを目にした。For You がリリースされた頃、山下達郎は今のようにリスペクトされる存在ではなく、一般リスナーにとっては「流行り物」で、頭でっかちの音楽好きにとっては「チャラチャラした音楽」と捉えられていたことは、ポップミ…

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