はてなの本が三冊出版されるということで、何はともあれめでたいことである。ワタシも早速プレゼントに応募する例のマントラを唱えようとしたのだが、『はてなダイアリーガイドブック』をいただけるとのことで、思い止まった。毎日コミュニケーションズの西田さんに感謝します。
で、本が届き、ざっと読ませていただいたのだが、なかなか情報量の多い、充実した本のようで楽しみである。詳しい感想などはまたいずれ。
著者の水野貴明さんらがはてなを来訪して撮った写真を見ると、自分も『ウェブログ・ハンドブック』の際にやっておけばよかった、と率直に言って羨ましくてたまらない。
『[はてな]ではじめるブログ生活』の著者である鈴木芳樹さんも素晴らしいことを書かれている。
まったく同じテーマを扱った、ちょっとずつ編集方針の異なる書籍が複数の出版社から立て続けに刊行されるのは、正のフィードバックを生むのではないだろうか。これからは「競合書」ではなく、「共存書」と呼んでいきたい。
正直、ワタシはこのように鷹揚に構えることはできなかった。
はてな本トリロジーのトリを飾るのは『はてなの本』のようだ。著者陣に松永英明さんや『ウェブログ入門−BloggerとMovable Typeではじめる』の主著者でもある田口和裕さんらが名前を連ねるとなれば、これも強力な本になるのは間違いないだろう。
この本も『ウェブログ入門』と同様自称編集王モーリさんが担当されているが、「はてなの本」制作日記はその制作過程が垣間見られて面白い。
『はてなの本』が「ネットトラヴェラーズ200X」シリーズ第一弾になるというのに、自称辣腕編集者モーリさんの意気込みを感じる。思えば、『ウェブログ入門』の著者である demi さんやばるぼらさんも『ネットトラヴェラーズ95』に大きな影響を受けたことを書かれていたと思う。このようにかつての先駆的仕事が、ウェブログやはてなという括りの元で現在の仕事に影響を与え、優れた書籍ができあがる(はずだ)。こうした精神のリレーに関われることこそ編集者冥利、著者冥利なのかもしれない。
しかし、実はワタシ自身は『ネットトラヴェラーズ95』を読んだことがない。そこからして、例えば demi さんやばるぼらさんと(確か)同年代でありながら、ワタシが誰とも馴れ合えず、どのコミュニティにも属せない理由があるように思うのだが、これは考えるほど暗くなるので深くは追求しない。
だがそれにしてもモーリさんは人が悪い。三月にお目にかかった際に、こんな面白そうな書籍の話をちーともしてくれないんだもの。そりゃまあそういうものだろうし、もっともそんな貴重な機会に、ニューオーダーはいかに演奏が下手糞かという話を朗々としてしまうワタシもいかんのだが。
姉さん。僕は、貴族です。モーリさんは悪人です。
さて、話を『はてなダイアリーガイドブック』に戻すと、この本にははてなダイアリー有料オプションを試せるクーポンがついてくる。そしてその開始期限(?)は5月末までである。この本を買おうと思っており、なおかつはてなダイアリーの有料オプションを試してみたい方は急がれるのがよいだろう。
[追記]:id:yukattiさんのご指摘通り、開始期限は2005年の5月31日、つまり一年後まで大丈夫ですので、それを理由に急ぐ必要はありません。上の記述は誤りです。yukattiさんありがとうございました。
また、ディスコーディアンズ@はてなによると、「ばるぼらさんも『ネットトラヴェラーズ95』に大きな影響を受けたことを書かれていたと思う」のくだりは、当方の勘違いだったようです。