「オペレーティングシステムは、『パーソナル』コンピュータのもっともパーソナルな部分で、かつては Windows ユーザとして、自分がマイクロソフトからコンピュータを借りてるような感覚はなかったのだが、最近では自分のものだという感覚がまったく消えてしまった。私には Windows がかつてないほど安っぽく、商業的に感じるし、それは良いユーザ体験の秘訣とは思えんね」という文章で始まる記事だが、これ分かるわー。
その後、「Windows のオフライン黄金時代」として Windows 3.1 の話から始まるのにのけぞるが、要は今の Windows は常にオンラインであるのを要求するのとともに自分のコンピュータ体験が「パーソナル」でなくなっていると嘆いているわけだ。
で、その最新版と言えるのが、Windows 11 でスタートメニューに表示される広告である。今ではいろんなソフトウェアが「買い切り」できなくなっているが、Windows OS 自体がそれというのはおかしくないか? と思うのは妥当だろう。
しかも、Windows Update をしたらコンピュータが動作しなくなったなんて目にあう人もいるし、オンラインフォーラムにはアップデート後にコンピュータの設定が変更されてしまったという苦情が数多く寄せられている。時にプライバシー設定のような、利用者にとって深刻な影響のあるものも変更されてしまう。あのさ、コンピュータをコントロールできるのは何よりオレであるべきじゃないの?
この記事では続いて macOS との比較で、「正直言って、ヘンに聞こえるかもしれないが、macOS はかつてのオフラインな Windows 体験を思い出させる」と、macOS のユーザの邪魔をしない「上品さ」があると称え、返す刀で Windows 11 のノートPCはオレの Mac より高かったけど、使ってると広告費で値段を下げてる Amazon Kindle を使ってるみたいな気分になる。でもな、少なくとも Amazon はオレらに選択肢をくれたけどな、とまで書いてて笑ってしまう。
その後「Linux はユーザを尊重してくれる」という予想通りの話が続き、しまいには Windows ってマイクロソフトが多くの SaaS 製品を売るためのフロントエンドになりつつあるなという話になるのだが、最近もMicrosoftが「Windowsをローカルアカウントに切り替える方法」の案内を削除なんて話を知ると、この記事の著者が望む「Windows の復活」はないでしょうなと思ってしまうわね。
とりあえず Windows ユーザにできるのは、「Windowsのあちこちに表示されるMicrosoftの広告を非表示にする方法まとめ」といった記事を参考に、ちまちま設定を変更するくらいですかね。
ネタ元は Hacker News。