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YAMDAS更新(YAMDAS対談第25回「テレビの時間」)

YAMDAS対談第25回「テレビの時間」を追加。

なんと前回からゆうに二年半を経ての新作である。何で今更と言われそうだが、今回の冒頭で語っている通り、実は何度も二人で対談を収録しているのである。が、すべてお蔵入りになった。

その理由は簡単で、何か気の利いた話をしよう、大きな話題にいっちょ噛みしてやろうとして話がまとまらなかったのだ。

この対談はそんなものではないのだろう。ただの与太話だろうよ、と基本に立ち返ってさくっと何か一本録ろうとしたのだが今回である。(アルコールのため)話はぐるぐるループするし、特に何の深みもないが、それをちゃんと再確認する程度の意味はあった。

そうそう、この対談のために前回の対談を読み直し、その当時書いた文章に少し感じ入るところがあって Twitter に取り上げたら、いっぱい reblog されてこっちが驚いた。

コリィ・ドクトロウのエッセイ集第二段が例によってCCライセンスで公開

Boing Boing における著者自らの紹介で知ったが、ワタシも『Make: Technology on Your Time』日本版で翻訳を担当し、今年は『リトル・ブラザー』の邦訳が出たコリィ・ドクトロウのエッセイ集をまとめた Context: Further Selected Essays on Productivity, Creativity, Parenting, and Politics in the 21st Century が刊行されている。

Context

Context

彼のエッセイ集第一弾は Content で、この本については「In Copies Begin Cultures 〜 著作権は何のために存在するのか」でも紹介させてもらった。今回はデジタル著作権以外の話題が多そうだ。

で、コリィ・ドクトロウの他の本と同様に今回の『Context』もクリエイティブ・コモンズの表示 - 非営利 - 継承 3.0 ライセンスで公開されており、HTML、プレーンテキスト、PDF など各種形式で無料ダウンロードできるようになっている。

で、CC ライセンスだから誰か訳してはどうか、とエントリを締めくくるのだが、それを書くたびに「そういうお前がやれよ、ボケ」という内なる声が聞こえて情けなくなるのだが、少しはワタシも何か翻訳しないといかんねぇ……

狼たちの午後

狼たちの午後 [DVD]

狼たちの午後 [DVD]

以前からこれは観なければと思っていたシドニー・ルメットの代表作をようやく観れた。ルメット×アル・パチーノな映画では、あと『セルピコ』も観なきゃいかんな。

1972年のうだるような暑い夏の午後に起きた銀行強盗事件に材を採っていて(そうした意味で本作の邦題は、単なる誤訳かもしれないが雰囲気はよく出てるよね)、足並みの揃わない犯人グループ、人質側のストックホルム症候群、事件現場にたかる群集の心理など今同じ題材で映画を作るならもっと騒々しく血の気の多いものになるのだろうが、そんなものに頼らなくても面白いサスペンスが作れるよというお手本のような映画。

やはり主役のアル・パチーノの演技が迫力満点で、彼が最初に銀行の外に出てきて巡査部長とやり合いながら野次馬を味方につけていく場面には白熱した。彼が「アッティカアッティカ!」と叫ぶだけで野次馬たちのボルテージが上がるのだが、その前年に起きたアッティカ刑務所暴動のことを指しており、それだけ一般大衆にリアリティがある事件だったのだろうな。

で、本作が単なる銀行強盗の顛末と一味違うのは、現場にやってくる主人公の「妻」の存在にある。この登場の驚きがその前の場面から周到に演出されており、だからこれから本作を観る人は、あまり事前にストーリーを読まずに観たほうがいいだろう。

本作のラストは鮮やかな解決にして逆側からみれば必然的な敗北とも言えるけど、そこでそのまま映画を終わらせているのはこれがアメリカンニューシネマ期の作品だからか。

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