何ともシュールなニュースだが、そのシュールさもまたパイソン的と言うべきなのだろうか。「TV版の舞台化」とは何かヘンな表現だが、要は『空飛ぶモンティ・パイソン(Monty Python's Flying Circus)』のスケッチを舞台化ということである。
舞台を見たマイケル・ペイリンは「(自分達は)年寄りの叔母みたいだった」と語っているが、同じく観劇したテリー・ギリアムは『モンティ・パイソン・スピークス!』において、自分達でなくカワイ子ちゃん達がパイソンのスケッチを舞台でやり、当人達は脇で椅子に座ってそれを見ているというアイデアを語っており、それがちょっと変わった形で実現してしまったとも言える。
この記事では触れていないが、パイソンにはフランス(人)を茶化したスケッチも多く、さすがに「鼻に指を突っ込むとフランス国家が流れ出すテープレコーダ男」スケッチはできないだろうな。
そういえば「横縞のシャツにベレー帽」がフランス人労働者階級の典型的なカリカチュアであることを知ったのは、パイソンの「羊のコンコルド」スケッチだった。このスケッチは、ジョン・クリーズとペイリンのインチキフランス語が肝なので、やはりこれもフランス語ではできない。
そういえば、Jibjab.com の最新曲 "Second Term" でもシラクが「横縞のシャツにベレー帽」をやっている。件のカリカチュアがイギリスだけでなくアメリカでも浸透しているらしい。
記事の最後にはエリック・アイドルのブロードウェーミュージカルに触れてあるが、『モンティ・パイソンと聖杯』とは『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のこと。