Technical Knockout にプライバシーの不変の価値を追加。Bruce Schneier の文章の日本語訳です。
初めて Bruce Schneier の文章を訳したぜ!(インタビューを訳したことはあった) 例によって原文をコメントアウトしているので、誤記誤訳を見つけたらご指摘お願いします。
今回彼のこの文章を訳したのは、Google のエリック・シュミット CEO がインタビューにおいてプライバシーを軽んじる発言をしたのに対し、シュナイアーが3年前に書いたこの文章を引き合いに出す形でシュミットに反論していたからだ。
ワタシが見た範囲では、このインタビューは「FirefoxユーザーはGoogleよりもBingを――Mozilla幹部が呼び掛け」ぐらいでしか日本のニュースサイトで話題になってないのが謎なのだが、本場ではかなり話題になっている。最もよくまとまっているのは電子フロンティア財団のブログか。
Cory Doctorow をはじめ方々で突っ込まれてるのは、「人に知られたくないことがあるなら、最初からそんなことしないならいいだろ(→それなら Google で検索されることもない)」と言うが、お前はかつてググって得られた情報だけで身辺記事を書いた CNET を取材から締め出した過去があるじゃないかということ。シュミットの発言は、Google の危険性、言うなれば邪悪な一面を浮き彫りにしているとワタシは思う。
現在では、プライバシーを擁護するよりも、「人に知られたくないことがあるなら、最初からそんなことしないならいいだろ」、「何も悪いことをしていないなら、隠すことはないだろ」といった発言のほうが潔くて強そうに感じられるのかもしれない。しかし、それは違うのだとシュナイアーは説いている。
ところで Schneier on Security 日本語訳を出す出版社はないのかねぇ。
- 作者: Bruce Schneier
- 出版社/メーカー: Wiley
- 発売日: 2008/09/29
- メディア: ハードカバー
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