Slashdot でも話題になっているが、スティーブン・レヴィの名著『ハッカーズ』(の原書)の25周年記念版が出るとのこと。
O'Reilly Media のページによると来月刊行されるようだが、Amazon にはまだページができてないみたい。新しく収録される文章もあるようだが、ビル・ゲイツ、リチャード・ストールマン、ティム・オライリーといった名前に並んでマーク・ザッカーバーグ(Mark Zukerberg)の名前があり、ちょっと年代飛ばしすぎじゃないかと思った(笑)
この25周年にあわせ、Wired Magazine が特集を組んでおり、スティーブン・レヴィが Geek Power: Steven Levy Revisits Tech Titans, Hackers, Idealists という本の内容を回顧し、本で描かれたハッカーたちのその後について書いている。しかし、ビル・ゲイツも白髪が目立つようになったんだね。
今の若い人たちからすると、ハッカーという言葉は Linux を中心とするオープンソースムーブメントと結びついているのかもしれないが、この本で描かれるのはそれ以前の話で、エピローグ「真性ハッカーの終焉」で若き日のストールマンが登場し、古き善きハッカー文化が死につつあったのを嘆いている。
「ぼくは死に絶えた文化の最後の生き残りだ」と、RMSは語った。「ここがぼくの居場所だっていえるところは、もう世界のどこにもなくなってしまった。ある意味じゃ、死んだほうがましだって気がするよ」(608ページ)
しかし、実際にはそんなことはなくハッカーの逆襲が起こるのだけど。
折角だから、邦訳のほうも新装版が出るといいな。

- 作者: スティーブン・レビー,松田信子,古橋芳恵
- 出版社/メーカー: 工学社
- 発売日: 1987/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 20人 クリック: 310回
- この商品を含むブログ (58件) を見る
あとレヴィの次回作は Google 本のようだ。ちょっと今更な印象。来年頭刊行予定。

In The Plex: How Google Thinks, Works, and Shapes Our Lives
- 作者: Steven Levy
- 出版社/メーカー: Simon & Schuster
- 発売日: 2011/04/12
- メディア: ハードカバー
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (7件) を見る