一応日本語訳もある。
スティーブン・レヴィというと、『ハッカーズ』(asin:487593100X)でテック系ジャーナリストとして一躍有名になった人だが、近年は『iPodは何を変えたのか?』(asin:4797334150)や『グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ』などテック系大企業に取材した著書のイメージが強い。それができるくらい、この界隈の大御所ということですね。
そのスティーブン・レヴィが新刊で取材対象としたのはズバリ Facebook である。
- 作者:Levy, Steven
- 発売日: 2020/02/27
- メディア: ハードカバー
- 作者:Levy, Steven
- 発売日: 2020/02/25
- メディア: ペーパーバック
Facebook: The Inside Story (English Edition)
- 作者:Levy, Steven
- 発売日: 2020/02/25
- メディア: Kindle版
『Facebook: The Inside Story』という書名を見ると、Apple や Google のときと同じくじっくり取材した本なのだろうと想像がつく。上でリンクした Wired の記事によると、レヴィが初めてマーク・ザッカーバーグと顔を合わせたのは2006年3月でそれ以来ザッカーバーグの動向は注視してきたが、この本の執筆に3年をかけ、その間マーク・ザッカーバーグと9回話をしたとのこと。
レヴィの本となれば、今年後半以降に邦訳が出るに決まっている。創業者をはじめとする企業としての Facebook についての本となると『フェイスブック 若き天才の野望』(asin:4822248372)あたりが有名だが(ワタシは読んでないけど)、そのおよそ10年後に出た決定版と言えるものになろうか。
Apple、Google、Facebook ときて、次に Amazon について書けば GAFA コンプリートだが、Verge の著者インタビューの最後の質問がズバリそれだったりする。それに対するレヴィの答えは、「ブラッド・ストーンがやってるよ」とのこと。つまり、『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』(asin:4822249816)があるじゃないというわけ。
現在レヴィは Wired の editor-at-large、つまりもはや編集長からあれこれ指図を受けることなく自由に書ける地位を確保しているようだが、その彼も来年には70歳になる。テック系のがっちりした本となると今回が最後になるかもしれない。