昨年 WirelessWire News にて復活した情報共有の未来だが、なんとか続いている。少なくともまだ2回くらいは先があるだろう(笑)
それはそうと、最近書いた文章についてその後の進展を知ったので、いくつか紹介しておく。
やはりネット中立性は死んでしまうのか?
- ネット中立性は死んでしまうのか? | ReadWrite Japan
- 「ネット・ニュートラリティー」はなぜ万人にとって大問題なのか | 瀧口範子 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
「ネットワーク中立性の死とともに我々は現在のインターネットを失うのか?」で取り上げたベライゾンと米連邦通信委員会(FCC)の裁判だが、案の定ベライゾンが勝っちゃいましたな。
「ネット中立性」という言葉の提唱者であるティム・ウーは、FCC の裁判戦術がダメだったと激しく非難している。
ReadWrite の記事にあるように、ベライゾンは FCC には勝訴したが、ネット中立性に勝利したわけではない、と思いたいのだけどね。
Aaron Swartzのドキュメンタリー映画がプレミア公開されていた
「今年のうちに見ておきたい講演その他(その2):Think different. Think Aaron」の最後にも紹介した、Aaron Swartz のドキュメンタリー映画 The Internet’s Own Boy がこないだのサンダンス映画祭でプレミア公開された。
これについてのレビューをティム・ウーが The New Yorker に寄稿しているが、映画祭では上映後スタンディングオベーションを受けたらしい。彼の文章で重要なのは、以下のあたりだろうか。
Mixing coding with a sense of public purpose, Swartz spent his short life launching one project after another--little code bombs designed, in ways large and small, to change the way the world is. He had the quintessential programmer’s instinct: If you notice something lousy or absurd, instead of just complaining, why not fix it? That instinct has catalyzed tech projects from the personal computer to the search engine; in Swartz’s case, the projects were political and social instead of technical.
The New Aaron Swartz Documentary at Sundance | The New Yorker
あと Aaron Swartz を Christopher McCandless(その生涯をジョン・クラカワーが『荒野へ』で描き、それショーン・ペンが『イントゥ・ザ・ワイルド』で映画化した)と比べるむきがあるが、両者の違いは Swartz の場合、その死の理由がはっきりしているところ、とティム・ウーは書いている。
Bitcoinの重要性、とはあんまり関係ない話
おかげさまでというべきか、こないだ公開された「2014年はビットコインの年になるか?(別にならんでいい)」が好評いただいている。
これの公開時にも触れたが、マーク・アンドリーセンが Why Bitcoin Matters なんて文章を New York Times のサイトに書いているが、その冒頭のただしがきに、彼のベンチャーキャピタルは、Bitcoin 関連のスタートアップに5000万ドル(!)を投資したばかりである、とあってケタを見間違えたかと思ったぞ(笑)。スゴいね。
それはそうとあんまり関係ないが、アンドリーセンのビジネスパートナーであるベン・ホロヴィッツが初めての著書を春に刊行する予定である。これは時間を作って読みたいところだが……。
The Hard Thing About Hard Things: Building a Business When There Are No Easy Answers
- 作者:Horowitz, Ben
- 発売日: 2014/03/04
- メディア: ハードカバー