yomoyomoの読書記録に小林啓倫『AR―拡張現実』を追加。
- 作者: 小林啓倫
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2010/07/24
- メディア: 新書
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夏休みもずっと作業に追われることになりそうだ……
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yomoyomoの読書記録に小林啓倫『AR―拡張現実』を追加。
夏休みもずっと作業に追われることになりそうだ……
どういう経緯か知らないが、Reddit で Richard Stallman のインタビューが公開されている。ユーザから質問を募り、それをぶつける /. 方式で、全部で25人に答えている。こんな長い彼のインタビューを読むのは久しぶりだ。
この人の場合、主義主張は一貫しすぎているので読んでビックリするような話はないが、iPhone と iPad のことを iGroan / iBad と言い換えていたり、自分はリベラルであってリバタリアンではないと言っているとこ、あと Lisp や GNU HURD の現状についてのコメントが気を引くくらいか。
ネタ元は LWN.net。
フリーソフトウェアと自由な社会 ―Richard M. Stallmanエッセイ集
ケヴィン・ケリーが、これまで雑誌に掲載された記事で最も素晴らしいものを100本選んでいる。一応まだ進行中のプロジェクトのようで、トップ7に選ばれてる記事をみると、デヴィッド・フォスター・ウォレス、ニール・スティーヴンスン、ゲイ・タリーズ、ジョン・クラカワー(『イントゥ・ザ・ワイルド』の原作者ですね)といった日本でも著名な作家の名前がみられる。
英語で書かれた記事という制限はあるにしろ、1960年代あたりから現在までおよそ半世紀を網羅しようという壮大な企画で、読み手として自信がないと思いつかないものではないか。
ただ個人的に一番驚いたのは、ケヴィン・ケリーが選んだ記事のほぼすべてにウェブのリンクがあること。つまり、その多くはウェブで全文読めるのだ! これは日本では考えられないことである。
ネタ元は Boing Boing。
さて、そのケヴィン・ケリーの新刊 What Technology Wants が今秋出る。
電子出版でない新刊となると、邦訳(asin:4478330875)も出た New Rules for the New Economy 以来およそ10年ぶりとなる。
彼は昨年、この新刊の題名と同名の文章を書いており、例によって堺屋七左衛門さんが「技術の欲望」として翻訳している。この「技術の欲望」という発想自体面白いし、「テクニウム」というケヴィン・ケリーが自身のブログ名として掲げる概念が何度も出てきたりして、これが新刊の内容を代表する文章なのだろう。
そういえば昨年は、ケヴィン・ケリーと Whole Earth Catalog つながりのスチュアート・ブランドも10年ぶりの新刊『Whole Earth Discipline』を出しているが、二人ともそうした意欲を失ってないのはすごいことだ。
いずれにしても堺屋七左衛門さん(id:memo7)は、翻訳刊行にむけてそろそろアップをはじめてもよいかもしれない(笑)。
渡辺由佳里、大原ケイ、そしてミチコ・カクタニという三人の姐御が賞賛しているのだから面白いのだろう(ミチコ・カクタニのことを知らない人は、やはり大原さんの文章が参考になる)。自分の経済度、性的魅力度を表示するガジェットを首からぶら下げるなんて文句なしのディストピアやね。
著者のゲイリー・シュタインガート(Gary Shteyngart)は、以前紹介した『ニューヨーカー』が選ぶ今後注目の40歳以下作家20人のリストに入っている。写真をみると、うだつのあがらなそうなおっさんなのがリアリティがある。
これは邦訳が出るかなと思うが、渡辺さんの評によると「風刺を理解するためには、米国の政治や経済についての基本的な知識が必要」というのは注意かな。
Super Sad True Love Story: A Novel
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