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YAMDAS更新(アリアナ・ハフィントン『サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功』)

yomoyomoの読書記録アリアナ・ハフィントン『サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功』を追加。

サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功

サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功

正直、ここまでスピリチュアルな方向性を含む本だとは思わなかったし、そのあたりも興味深かった。

ここにきて暗号通貨ビットコイン自体よりもその公開台帳ブロックチェーンに注目が集まっている

こないだ「テック界隈の諸行無常──2014年の振り返りと2015年の予測」を書いたときも、もう Bitcoin 自体は失敗という扱いなんかいなと思ったものだが、一方で Bitcoin の取引記録、公開台帳の仕組みであるブロックチェーンへの評価は高まるばかりといった印象である。

ブロックチェーンの意義については、「ブロックチェーンをもう一段深く理解する」あたりを見ていただくのがよいだろうか。オライリーの Radar ブログにも Understanding the blockchain という非常に力の入った解説が転載されている。

そういえばオライリーがビットコインをテーマとするカンファレンスを今月に主催する話は既に取り上げているが、そのイベントの名前は Bitcoin & the Blockchain で、両者が同格に扱われている。さすが抜かりないな。

Mastering Bitcoin: Unlocking Digital Cryptocurrencies

Mastering Bitcoin: Unlocking Digital Cryptocurrencies

ドローン向け人工知能とはいかにも有望そうだ

クリス・ディクソンが、自身がパートナーの Andreessen Horowitz が Skydio というスタートアップに300万ドルを投資したことを発表している。

Skydio は、リンク先や以下の動画を見ていただければ分かるのだが、ドローン向け人工知能(AI)システムを開発しているとのことで、確かにドローン向け人工知能とは、その自動操縦や障害物などの回避問題を考える上で欠かせないことが容易に想像できるので、これはいかにもな投資に思える。

なお、クリス・ディクソンが投資したドローン向け投資は二社目で、一社目は Airware という商用ドローン向けのハードウェア、ソフトウェア、クラウドサービスの開発会社で、既に何度か TechCrunch にも紹介されてるね。

ドローンもソフトウェアがますます重要になっているんだろう。

ウォーターボーイズの新譜『Modern Blues』がすごくよい

この文章が公開される頃には既に全曲フル試聴期間は終了しているかもしれないが、特に期待せずに聴いたらすごくよかったので紹介したい。

アルバム全体しっかりロックで、本国で『Fisherman's Blues』以降のアルバムで一番良いというレビューが出ているのも納得である。

歌詞にロックやジャズやソウルの偉人たちの名前が出てくる曲が何曲かあり、楽曲自体のタイプはまったく違うのだけど、仲井戸麗市麗蘭の「今夜R&Bを・・・」を思い出したりした。極めつけは "I Can See Elvis" で、この曲自体は以前からライブでやっている曲だが、まさかのドゥーアップアレンジが感動的で震えた。

4月に初の単独来日公演を行うそうだが……って今までやってなかったのか。しかし、ウォーターボーイズというかマイク・スコットも、『This Is The Sea』の頃は、U2 くらい、とは言わないまでももっとビッグになるのではと思われていたものだったが、実際はそうはならなかった。しかし、今になってこれだけ充実したアルバムを作ったのが嬉しい。

Modern Blues

Modern Blues

モダン・ブルース

モダン・ブルース

彼らに興味があってもいきなり新譜を買うのに躊躇する人は、80年代の曲が主のベスト盤が800円台なので、こちらもお勧めしておく。

Best of

Best of

マップ・トゥ・ザ・スターズ

デヴィッド・クローネンバーグの映画は『危険なメソッド』以来になる。『危険なメソッド』もそうだったが、前作はいかにも賢しらっぽい映画だったので惹かれなかった。

本作はクローネンバーグが初めてアメリカで撮った映画(今までなかったんだ!)というのに興味を持ち、大好きなジュリアン・ムーアが主演というので観に行ったのだが、ワタシの住む田舎ではなんでここしかないの? という場所だけでやっており、そこのレイトショーに行ったものだから全部で6名での鑑賞になった。

今回クローネンバーグがアメリカで撮ったのは、端的にいって本作がハリウッドを舞台にしているからで、映画関係者の名前もビシバシ出てきたり、登場人物に共感できるキャラクターがほぼいないところもそれっぽいが、そうした意味で本作はクローネンバーグの『ハリウッド・バビロン』であり、『サンセット大通り』や『マルホランド・ドライブ』といった同じくハリウッドを舞台とする映画を容易に連想できる。

しかし、本作のほうがずっと毒があり、そこにクローネンバーグらしさを感じた。ジュリアン・ムーアも落ち目の女優の役で、惜しげもなく皺を晒し、男女との絡みはあるは、××シーンもあるは、ここまでやるかと思わせる。あとキャリー・フィッシャーが本人役でカメオ出演しているが、予め彼女の名前が作中連呼されてなければ、全然彼女と分からないところに月日の流れの残酷さを思った。

特に鍵となるアガサの台詞など本作の細かいディティールでワタシが理解できてない文脈が多々あったと思うが、まぁ、それは仕方がない。本作はそのアガサの願いが恐るべき形で成就するところで終わるわけだが、彼女と同じく出口なしの状況に追い込まれたベンジーの台詞がすごくかっこよかった。

日本の映倫はチンポにぼかしいれるなよとか、CG の映像がちょっとしょぼくて失笑したといったマイナス点はあるし、話としてちょっと焦点が定まらない欠点はあったと思うが、ワタシ的には『危険なメソッド』よりずっと満足だった。

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