Rolling Stone 誌選出のリストが未だに話題になっているようだけど、zokkon さんが書くようにひどく凡庸なリストで、1位が「サージェント・ペパーズ」という段階でアレである。
しかし、「同誌がこういうランキングを発表するのは初めて」というのは正確ではなく、1987年に過去20年間の「ベストアルバム100枚」という特別号を出している。これは評論家による人気投票だったのだが、2位にセックス・ピストルズのアルバムが入ったことに編集長のヤン・ウェナーが怒り、その一年後に「ベストシングル100」を出したときには、ヤン・ウェナーがリストを自分の好きなように変えて……という話が、『ローリング・ストーン風雲録―アメリカ最高のロック・マガジンと若者文化の軌跡』という優れたノンフィクションに出てくる。
もっとも、リストとしては凡庸だが、これを見たとき、ワタシも個人的にロックアルバム100選のようなものを書こうと思った。理由を簡単に書けば、インターネットを介した音楽配信などにより、「アルバム」という単位がもうすぐ解体されてしまうかもしれないと思うからだ。