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古川享さんの話は"The Internet Tidal Wave"メモ以降の動きと矛盾しないか?

一言で言えばお気の毒な話ということになるのだが、個人的に以下のくだりが気になった。

今となっては信じられないことですが、1995年から1998年の間は、マイクロソフト社内でInternetのことを話すと、ビルゲイツからスタッフのレベルまで、「お前は金も生まない奉仕活動のようなものを支援して会社を潰す気か!!」とその発言をするものを恫喝するような始末で....インターネットに関心を寄せる人間は、それこそ”隠れキリシタン”のようにその信心をヒッソリと心に秘めて活動をしていたものです。

http://furukawablog.spaces.live.com/Blog/cns!156823E649BD3714!7761.entry

これ間違ってないか?

10年前の12月、私は「押し寄せるインターネットの波("The Internet Tidal Wave")」という題名のメモを書き、インターネットがコンピュータ業界の勢力図をすっかり塗り替えていくことについて説明した。

「サービス化の波に備えよ」--ビル・ゲイツによる話題のメモを全文公開 - CNET Japan

ここでの「10年前」とは1995年のことで、ビル・ゲイツによるこの "The Internet Tidal Wave" メモが契機となり、マイクロソフトはそれまで出遅れていたインターネットに大きく舵を取り、Netscape とブラウザ戦争に突入したことはよく知られている。

Netscpae による Mozillaソースコード公開は1998年初頭だが、要はそれまでにブラウザ戦争には事実上決着が着いていた。ゲイツのメモを受け、1996-1998年にかけ、古川さんの記述と異なり、Internet Explorer ブラウザに多大な社内リソースが割かれていたはずである。

当然ながらワタシ自身は一面識もないが、古川享さんのことは昔からずっと尊敬していた。氏の存在が日本におけるマイクロソフトという企業のイメージ向上に多大な貢献があったことは間違いない。

しかし、最近では古川享さんのブログを読んでいて悲しい気持ちになることが多々ある。今回紹介したエントリでも例によって MSN Spaces への不満を書かれているわけだが、そんなに嫌ならとっとと移転しろよと言いたくなる。

もうマイクロソフトの社員じゃないんだから、そのサービスに義理立てする必要もあるまいに。それにサービスにロックオンされてしまうような人じゃなかろうに。

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