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アウトローと狂人 〜 死ぬまでに色川武大についての文章を書く

NHK の「知るを楽しむ」という番組で今月は色川武大が取り上げられるとのこと。既に一回放送されている(録画はしたがまだ見ていない)。

しかしなぁ、「穏やかにアウトロー」ってなんだよ。「ほのぼのレイプ」かよ(不適切な例え)。

アウトロー」という言葉を軽い感じで使う人をみるたびにヘンな感じになる。おいおい、アウトローって要は犯罪者のことだろ? せめてアウトサイダーにしとけよ。

さて、世界文学全集という突発的に更新されるコーナーがあり、『長いお別れ』、『スローターハウス5』ときたら、次は色川武大の『狂人日記』について書くと決まっている(ワタシの中で)。

狂人日記 (講談社文芸文庫)

狂人日記 (講談社文芸文庫)

狂人日記』は、ワタシが読んだ中でもっとも怖かった小説である。が、発狂の恐怖を感じていた頃からすっかり感性が鈍重になり、かつて『狂人日記』を読んで切実に感じたものがとっくに失われてしまったと思った。

しかし、である。昨年後半から本業で散々精神的に追い詰められ、よみがえってきたよ、あの感覚が。もちろんかつてとは意味合いが違うのだが、今なら気持ちを入れて書ける。もっともその時間がないのだが。

しかし、NHKの番組で語り手をやるのは柳美里で、どうせなら「キチガイ作家がアウトロー作家を語る」という煽りにすればよかったのに、とはまったく思いませんのではあしからず。

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