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「ブラスロック」という忘れられた音楽ジャンル

先日 Wikipedia で調べものをしていて、wikipedia:ブラス・ロックという項目に行き当たり、そういえばそんなジャンルあったなと思ったのだが、この項目に英語版がないということは和製英語の一種なんだろうか。

今ではロックに管楽器の音が入るのは珍しくもなんともなくなったが、確かにブラスが中心となったバンドはあんまりなくなった印象がある。日本ではスカパラとかあるけど。

そういうわけで今日のAmazon980円劇場はブラスロック特集だが、このジャンル(?)を語る上で欠かせないのが何といってもシカゴである。

そういえば1967年の結成当時のオリジナルメンバーの半数がバンドに残っているんだよね。ブラスロックと呼ばれるバンドは基本的にジャズかソウル寄りなのだが、シカゴは当初は(どちらかというと)ジャズ寄りだった。

Chicago Transit Authority

Chicago Transit Authority

Chicago

Chicago

Chicago 5

Chicago 5

結成当時はプロデューサーのジェイムズ・ウィリアム・ガルシオの意向もあり、かなりリベラルというか政治色の強いバンドだった。はっきりいってその政治性については今となってはだから何という感じもするが、彼らの若さと問題意識が音の緊張感につながっていたとはいえる。

ワタシにとってはギターのテリー・キャスが生きてた頃までが重要で 1st、2nd、そして4th(タイトルは V だが、ライブアルバムがあったため)を選んだが、彼らの場合最初の三作が二枚組なんだよね。そういうほとんど暴挙のようなチャレンジができたのもロックの可能性に燃え上がっていた当時ならではか。

今聴くとはっきりいって気合が空回りしている曲もいくつかあるが、「アルバム」という単位に意識的だった時代性を感じるし、80年代以降ポップな方向にシフトした後しか知らずシカゴを軟弱だとバカにしてる人も聴いてみて損はない。

シカゴと並び称されるバンドというとブラッド・スウェット&ティアーズか。

Child Is Father to the Man (Exp)

Child Is Father to the Man (Exp)

元々はアル・クーパーが作ったバンドで、バンド名、アルバムタイトル、そして組曲風の 1st アルバムとコンセプトマンとしてのアル・クーパーの面目躍如という感じである。

しかし、アル・クーパーの面白いところは、彼のやりたいことと出来た音の美点が微妙にすれ違うことで、本作もよくできているけど、今聴いて心に残るのはコンセプトマンによる「仕掛け」ではなく "I Love You More Than You'll Ever Know" などアル・クーパーの「うた」なんだよね。

Blood Sweat & Tears

Blood Sweat & Tears

アル・クーパーが早々に放逐され、デビッド・クレイトン・トーマスが加入してできたのがこの 2nd アルバムで、一般的なブレイクはこちらから。確かに文句なしの重厚なつくりで、彼らの場合ソウルとジャズのバランスが良かった。

そして最後に個人的に好きなタワー・オブ・パワーをば。

Soul Vaccination: Live

Soul Vaccination: Live

ワタシが洋楽を聴き始めた80年代は彼らの低迷期で、はっきりいってヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのブラスセクションというイメージだったのだが、後になって彼らの初期作を聴いてファンになった。

ただ彼らの場合、この一枚! という決定盤がないので、比較的最近のライブアルバムをチョイスしておく。彼らは完全にソウル寄りですね。

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