山形浩生が手がけた訳書を刊行順に並べてみる(2011年以降)。
- 海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密
- ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係
- アイデンティティ経済学
- プランB 破壊的イノベーションの戦略
- 要約 ケインズ 雇用と利子とお金の一般理論
- この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講
- 99%の反乱?ウォール街占拠運動のとらえ方?
- 雇用、利子、お金の一般理論 (講談社学術文庫)
- 貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える
- この世で一番おもしろいマクロ経済学――みんながもっと豊かになれるかもしれない16講
- さっさと不況を終わらせろ
今年も毎月とは言わないがそれに近いペースで訳書が出ているのに驚くが、こうしてみるとケインズ『一般理論』本2冊をはじめ経済学についての本が多い。昨年後半から特にそうで、書名にズバリ「経済学」とつくものも多い。
前からそんなものじゃないと言われるかもしれないが、ワタシのように技術者として飯を食っている人間からすると、かつてのエリック・レイモンドやローレンス・レッシグの紹介にあたる仕事も期待してしまうのである。
ぶっちゃけると、もっとヘンな本も訳してほしいのだが、逆に言えば、そうした方面で山形浩生の興味をそそる本が最近ないのかもしれないし、もっと単純にそうした方面への興味がもう薄れているのかもしれない。だとすると少し寂しい気もするが、いつまでも山形浩生に狂犬の勢いを期待してもいけないのだろう。
今月ポール・クルーグマンの新刊『さっさと不況を終わらせろ』が出るが、タイトルからして広い読者層にアピールするものだし、これは売れるのではないか。