- 出版社/メーカー: ハピネット
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テレビの深夜放送でやっていたのを録画していた。
雑誌 New Republic の記者スティーブン・グラスが起こした捏造記事事件を題材としている。
今観ると主人公のスティーブン・グラスが、あー、こういう人がそうなんだねぇ、と速水健朗さんがよく語る虚言癖の人の特徴を備えているのが分かる。
つまり、とても仕事熱心で、同時に同僚たちには気が利き、上司に取り入るのがうまい感じの良い人物なんですな。
その彼が書いた少年ハッカーが大手ソフトウェア会社から大金をせしめた記事を書いたことで、さすがにフォーブスのデジタル版の記者がおかしさに気付くのだが、使用する検索エンジンが Yahoo! なのに時代を感じる(1998年なので、Google がサービスを開始した年だ)。
New Republic はホワイトハウスが定期購読している唯一の雑誌というステータスが劇中何度も強調されるし、その権威に見合う厳しい編集体制を備えているのだが、しかし、それでも記者のノートしか情報源がない場合はそれを回避できる抜け穴をスティーブン・グラスは突いたわけだが、数年間で数十の捏造記事を書いてバレなかったのだからすごいものだ。
ところで、情報源としてのノートすらまともに残していない似非研究者や、編集体制の抜け穴どころか存在自体が底抜けなこれまた似非ジャーナリストが未だのうのうと生き残っているところもあって、それを考えるとイヤになる。