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書籍の題名が長くなりつつあるのは世界的傾向なのか?

これはアメリカでの話だが、本の副題の長さがどんどん長くなっているとのこと。記事ではいろいろと実例が挙げられているが、確かに本の題名自体はシャープなのに、その後にその本の主張を説明するかのごとく長い副題がつくパターンが多い印象がある。具体的にはノンフィクション分野の本ですね。

この記事によると、Amazon は副題を含むタイトルに許容する文字数は199であり、これが歯止めになるみたい。この記事のネタ元である Slashdot も指摘しているが、説明的で長い副題は一種の SEO なのだろう。

日本の出版業界にもこの話が成り立つかは分からないが、ライトノベルでタイトルがとにかく説明的というか長いことは知られており、今年のはじめに「ラノベのタイトルが長くなったのはいつ頃か? タイトル文字数の長さを年別分布にした図表が興味深い」という記事がねとらばに掲載されている。

ラノベ分野ではもはや長いタイトルにもはや新鮮味は残っていないが、ジャンルが変わればまだ異化作用が期待できるのかもしれない。

ワタシの念頭にあるのは『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』なのだけど、この長い書名を意識した仲俣暁生さんによる取材記事「無名の新人が書いた地味な分野の本に、ありえないほど長いタイトルをつけて売ろうとした人文書出版社の話」も面白かったね。

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