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ワンダとダイヤと優しい奴ら

DVDジャケット

どうして今まで日本盤が DVD 化されてなかったのか分からないジョン・クリーズ御大の代表作である。彼が主演、脚本、そして監督(ノークレジット)を務めた、英国コメディ映画の傑作(といっても製作国はアメリカだが)。

映画そのものはイギリス対アメリカの文化対立を背景としており…と書くと大げさ過ぎるが、単にハリウッド的喜劇でないというだけでなく、モンティ・パイソンの焼き回しにも終わっていない。また役者陣にしてもそれぞれが緊張感を持って臨んだのがメイキングを見るとよく分かるし、その緊張感・摩擦が良い方に作用し、この手の映画としては例外的な成功につながったのだと思う。

個人的には、この映画ではじめてマイケル・ペイリンが好きになったという思い出の映画でもある。当然本作の前に『空飛ぶモンティ・パイソン』は全部観ていたのだが、あまりマイケル・ペイリンという人に面白みを感じなかったのだ。しかし本作におけるクリーズのサディスティックな脚本にいたぶられるマイケルは素晴らしく、その後、『空飛ぶ』を再見し、前より一層彼を楽しめるようになった。さすがは「無人島に何か一つ持っていくとしたら?」という質問に「マイケル・ペイリン」と答えたクリーズだよな、とその愛情表現に唸らされた。もっともワタシの女友達は、「あの映画でのマイケルのパーマ頭は許せない」という意見だったが…

そうした意味でケビン・クラインもすごい。メイキングに映像が挿入されている『遠い夜明け』の主人公と同一人物は思えん。小学生みたいな感想だが、プロの役者さんってすごいよな(クラインは本作でアカデミー助演男優賞を受賞)。

ただ今回 DVD の特典としてカットした映像とそれについてのクリーズの解説も聞けるのだが、明らかに脚本のブラックさを減じる方向に編集が行われたことが分かり、それはちょっと知りたくなかったかもしれない。あと、クリーズ先生の眼張りもいかがしたものか、と。

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