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映画を観ることと語ること、そしてワタシの陰嚢

当方は、結構にぶい方で、映画を複数回観ると、初回観たときと印象が大分変わることがたまにある。例えば『トレインスポッティング』などがそうで、一回観たときは正直あまり感心しなかったのだが、文章を書くために再見し、「こりゃ確かに面白い」と印象が変わった。あと実は、『マトリックス』もそう。

そんなぐらいで、当方は感性が鋭いということもなく、また総量として映画を人より多く観ているわけでもない。

以前ある飲み会に参加させてもらったとき、映画の話題になり、酒が入っていたせいで気が大きくなっており、誰でも知っているようなことで偉そうに口を挟んだことがあった。後から記憶を辿り、あのときワタシの隣にいたのは……柳下毅一郎さん? と思い当たって陰嚢が縮み上がった。今でも思い出すたびに縮み上がる。もしそうなら、何だ、このバカは、と思われたことだろう。

映画についていろいろ書き散らしているわけだが、時々そのときのことを思い出し、自分を戒めている。陰嚢が縮み上がるのは致し方ない。

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