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ノーベル賞作家ソール・ベローの訃報を聞き、小島信夫について思いをはせる

米国のノーベル賞作家ソール・ベロー氏が死去とのことで、文学者の訃報が続く。

ただとりあげておいて何だが、ワタシ自身はソール・ベローについて何の思い入れもない。というか読んだことがない。

ワタシがおっと思ったのが、彼が1915年生まれだったこと。

小島信夫と同い年である。

彼も今年で90歳。老衰で死んでも不思議でないということか。

小島信夫というと代表作は第一回の谷崎潤一郎賞を受賞した『抱擁家族』になるのだが、この人の恐ろしいところは80を過ぎて新聞に小説を連載し、しかもその『抱擁家族』の続編を書いてしまうところ。頼む側も連載途中で、たとえば彼が死ぬことを心配しなかったのかな。それが洒落にならない内容の『うるわしき日々』で、読売文学賞を受賞した。

しかし、その恐るべき作家の小説が手に入りにくいというのは困ったものである。上に挙げた二作は講談社文芸文庫に入ったから一応絶版はないはずなのだが、その講談社の「群像」に十数年にわたり長期連載した『別れる理由』が講談社文芸文庫入りしてないというのはどういうことよ。

これを書くために調べたところ、坪内祐三『「別れる理由」が気になって』という新刊が出ている。これが契機になればと思う。つまり、ワタシも読んでないのだ、『別れる理由』。

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