「邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2021年版)」で最後に紹介したのが、切り裂きジャックに殺された5人の女性の人生にスポットライトを当てた『The Five』だった。正直、邦訳は難しいかと思っていたが、『切り裂きジャックに殺されたのは誰か』の邦題で先月青土社から出ていたのを知る。
前にも書いたが、ワタシも切り裂きジャックの被害者は全員娼婦という話をずっと鵜呑みにしていたくらいで、130年以上ものあいだまったく顧みられなかった被害者の5人の女性たちの人生に光を当てる本であり、「鎮魂と告発のノンフィクション」という文句が熱い。
原著者のハリー・ルーベンホールドの次作は、彼女の公式サイトにはまだ情報はないが、彼女が手掛けたポッドキャストと同じ名前を冠した本になりそう。このパターン最近多いね。
Amazon のページには「Coming in summer 2022」とあるが、実際には来年春の刊行になりそう。『The Five』と同じくこれまで顧みられなかった女性の人生を取り上げる本になりそうで、『Bad Women』というズバリな書名に著者の強い意志を感じる。