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借りぐらしのアリエッティ

借りぐらしのアリエッティ [DVD]

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映画館で観ることはないかなと思っていたのだが、上映期間終わり近くになって観ることになった。

上映前気付いたのだが、ワタシは宮崎駿の映画をはじめとしてジブリ映画はほとんど観ているのだが、不思議なことに映画館で観るのはこれが初めてだった。

今回は宮崎駿は企画、脚本とのことだが、『となりのトトロ』をはじめとする彼の映画の映像的遺産が再利用されているのがみてとれる。ただ『もののけ姫』の要素はあれどもあんな風な突き詰め方はなく、さっぱりとまとめられている印象がある。

で、この映画のラストだけど、早朝という舞台設定といい、男の方の顔の造形といい『耳をすませば』を連想したね。そこで二人を見て弓を引くスピラーという構図が面白かった。

1800円出して観る価値があるかとなると微妙だが、さっぱりと楽しめた。

WikiCreoleとWiki処理系を作る前に知るべきこと/考えるべきこと

自分が Wiki 記法標準化プロジェクト WikiCreole のことを取り上げたのが、Creole 1.0和訳公開のときで3年以上前になる。

要はすっかり WikiCreole のことを忘れていたことで、このエントリは WikiCreole の問題点を含め、いろいろとためになった。

「協調消費の台頭」とは何か? 『What's Mine Is Yours: The Rise of Collaborative Consumption』

こないだの『Good Faith Collaboration』に続いて opensource.com で知ったが、『What's Mine Is Yours』という本が面白そうだ。

What's Mine Is Yours Intl: The Rise of Collaborative Consumption

What's Mine Is Yours Intl: The Rise of Collaborative Consumption

『What's Mine Is Yours』といっても「お前のものはオレのもの」というジャイアニズムではなくて、消費が強調的、共同作業的(collaborative)になっているというアイデアを展開する本のようだ。

詳しくは公式サイトをあたっていただくとして、その例としてあがっている Zipcar って会員が車をシェアして利用分だけ料金を払う都市型サービスだったよな。

この10年間に刊行されたSF小説で古典となるものは?

Rebecca Blood さんのところで知った記事だが、この10年間に刊行された SF 小説でクラシックとなるのはどれか? という質問を現役の SF 作家に聞いている。

邦訳が出ている本では以下の辺りが挙げられている。

有名作家でも近作のため邦訳が出てないのもあるし、具体的にどのように言及されているかといったことは原文をちゃんと読んでね。

ピーター・ガブリエルの全アルバムが廉価で再発される

実は少し前にピーター・ガブリエルの全アルバム(正確には最新作を除くすべてのオリジナルアルバム+彼が手がけた2枚のサントラ+ライブアルバム1枚+ベストアルバム1枚)が1000円そこそこで再発されるのに気付いた。

Amazon980円劇場の圏内に入ってくれるとよかったのだが、1枚1009円まで下がったのが下限で、本文執筆時点では1017円ということで残念なり。それでも折角なので、ワタシが特に好きなアルバムを挙げておく。

Peter Gabriel 3: Melt

Peter Gabriel 3: Melt

ピーガブというと、ソロになってからの1枚目から4枚目まですべて『Peter Gabriel』が正式タイトルで、同じタイトルを4枚に冠した人はもちろんこの人だけである(次点は『Weezer』が3枚ある Weezer か)。

同じタイトルだと区別が付かないので、1〜4と数字で呼ぶか、アルバムジャケットにあわせて Car、Scratch、Melt、Security という通称があるが、やはり一番インパクトがあるのはこの顔が溶けた3枚目だろうね。

サウンド的にもスティーヴ・リリーホワイトヒュー・パジャムのコンビの音作りが評判になったし、ソロになってからの一つの到達点と言える。

近年ピーガブというと神格化、聖人視というと大げさだが、各種チャリティーへの取り組みから人格者のようなイメージがつくが、このジャケットに端的に表現されるような危なさを持った人なのよね。

映画『遠い夜明け』でも取り上げられた南アフリカ共和国の黒人活動家スティーヴ・ビコのことを歌った "Biko" は長らくピーガブのライブのラストで歌われ続けた代表曲。

Plays Live Highlights

Plays Live Highlights

例によってジャケットが不気味だが、実際この当時猿メイクをして "Shock The Monkey" を歌いながら客席にダイブしてたんじゃなかったか。

ソロアルバム4枚からチョイスされたベスト盤的ライブアルバムだが、元々は2枚組なのをCD1枚分にコンパイルしているのに注意。

こういうアルバムを聴くと、自分がピーガブを好きなのは、ベースをトニー・レヴィンが弾いているという事実にかなり負っていることに気付く。これはワタシ的には映画におけるデヴィッド・クローネンバーグハワード・ショアの関係に近い。

So

So

言わずと知れた大ヒット作。まさかの全米1位シングルとなった "Sledgehammer" が顕著だが、それまでのアフリカンビートへの接近よりも南部ソウル的な音作りが勝因となった形で、しかしアルバム全体としては彼の試行錯誤が例えば "Red Rain" のダイナミズムや"In Your Eyes" の美しさに結実しているように思う。

少し前に80年代最高のビデオ作家ゴドレイ&クレームの作品を回顧したときにケイト・ブッシュとのデュエット "Don't Give Up" を取り上げたが、"Sledgehammer" のビデオは長らく史上最高のビデオと言われたし(YouTube)、まさに本作の成功を予め揶揄したかのような歌詞の "Big Time" のヒットもビデオの貢献が大きくて(YouTube)、それだけ見ると彼もすっかり MTV 時代の流れに乗っちゃってという感じだが、今この2曲のビデオを見直すと、はっきり「キモく」て、ただコマーシャルになったわけではないのが分かる。

Shaking the Tree: Sixteen Golden Greats

Shaking the Tree: Sixteen Golden Greats

とりあえず一枚ということであれば、ベスト盤を勧めるべきなのだろうが、本作は何故かアルバムバージョンが周到に避けられていて、その小賢しさがどうも好きになれない。

Peter Gabriel 3』と『So』を聴き、前者が好きなら初期の作品を、後者が好きなら『Us』など近作を聴くのがよいのだろうな。

最近でも『WALL・E/ウォーリー』のエンディング曲を歌っていたし、単発の映画への提供曲をアルバムにまとめてほしいところ。

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