有名音声ブログ IT Conversations に元ポリスのドラム Stewart Copeland が登場している。IT Conversations でこの人の名前を見るとは思わなかったが、The Think Different Drummer というタイトルから推測できるように、マックに深く入れ込んでいるようで、このインタビューも Mac OS X Conference で収録されたものみたい。
ワタシ自身は、ジョン・ボーナムやキース・ムーンといったライブで異常なテンションを発揮する暴走型のパワフルなドラムや、ビル・ブラフォードのような性格の悪さを漲らせる緻密で几帳面なドラムが好きなのだが、それと同じくらいコープランドのすこーんと突き抜けた均質ドラムも大好きで、何より『Synchronicity』を頂点とするポリスの仕事は、今なおトリオバンドの極点に位置すると思う。
ポリスというとスティングに最もスポットライトがあたるわけだが、実はバンドを構想し彼を引き込んだのはコープランドで、初期のアルバムは確かスティングと同じくらいコープランドの楽曲も収録されていたはずだ。
それだけにこのインタビューでも語られる二人の軋轢、主導権争いも相当なもので、活動後期は取っ組み合いの喧嘩が日常茶飯事だったとか、ドラムのタムタムに「失せやがれマンコ野郎(FUCK OFF YOU CUNT)」と張り紙がしてあった(そしてそれが NHK で堂々放送された。もっとも後にコープランドは、アレはスティングを指したものではないと弁明)とか、ギターのアンディ・サマーズは実は他二人より約10歳年上で既に40台だったとか逸話には事欠かない……って最後のは逸話じゃないか。
そういえば先ごろスティングの自伝が日本でも刊行されたが、そのあたりについてはどのように書いているんだろうか。