「英国人の間で「若者恐怖症」が蔓延――仕返しを恐れ、反社会的行為に注意できない大人が増加」という UK Today の記事を読み、こういう傾向は日本だけでなかったのかとなんともいえない心持ちになった。
もっとも英国での質問項目は、「14歳の少年グループがバス停を壊そうとしているのを目撃した場合」というなかなかバイオレントな行為が対象なのには注意が必要だが(バス停を破壊って!)。
イギリスは他のヨーロッパ諸国よりも「若者恐怖症」の割合が多いとのことだが、その原因は何なのだろう。同趣旨に調査を行えば、日本でも高い割合になるのではないか。日本との共通点は何だろう。こういうとき、バカの一つ覚えのように「島国」というのを挙げる議論にはうんざりだが、当方も特に心当たりがあるわけでもない。
正直に書けば、それと同様の心性はワタシの中にも強くあり、この調査を行った団体が指摘するように「責任を子供または大人のどちらかになすりつけようという誤ったもの」かもしれないと思いつつも、クソガキに対するシバキ主義的な議論にシンパシーを感じてしまう。
そういえばかつてロベルト・ベニーニがフェデリコ・フェリーニに、「どうして若者を魂のない怪物のように描くのですか?」と質問したところ、フェリーニは「私にとっての若者は、ジョン・フォードにとってのインディアンと同じなんだ」と答えたというのを読んだ覚えがある。これぐらい堂々とガキを拒否したいものであるが(おいおい)。