我々のセキュリティ基盤の重要な部分をなす公開鍵暗号方式が生まれて30年になるというニュースを聞いて驚いた時点で、サイモン・シンの『暗号解読』(asin:4105393022)もスティーブン・レビーの『暗号化』(asin:4314009071)も読んでないことがバレてしまうな。後者のほうは、Whitfield Diffie についての生き生きとした記述を図書館で読んで、絶対買おうと思っていたのに……
それにしても Computer History Museum が主催した30周年記念イベントは面子が豪華だ。件の Whitfield Diffie と Martin Hellman は当然として(二人あわせて Diffie - Hellman!)、マイクロソフトのレイ・オジーも参加してるし、司会者は『暗号化』のスティーブン・レビーじゃないか。
公開鍵暗号方式を含む暗号にまつわる話については上に紹介した二冊が最適なのだろうが、技術的に学びたい人に最適な本となると、結城浩さんの『暗号技術入門 ―― 秘密の国のアリス』になるのかな。
[追記]:CNET Japan にこのイベントについての記事が掲載された。