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ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国

もう DVD が出るのか。取り上げるの遅すぎ。

ヘリコプターがニューヨークの夜景を映すオープニングから何とも気分が盛り上がるが、この映画はビースティ・ボーイズの2004年10月にマジソン・スクエア・ガーデンでのライブを収めたものである。

本作に関しては、カメラを渡された観客50人が撮影した映像を使っていることを画期的なことのように言う人がいるが、ワタシはそうした見方には与しないし、この手法にも懐疑的である。梅田望夫じゃあるまいし、勘弁してくれよ。

確かに本作では観客が撮影した映像がうまいフックになっているところはあるが(ライブ中小便に行く奴!)、やはりキモは正規の撮影クルーによる映像であり、少し装飾過多なところを感じるものの、ステージ上のスクリーンをうまく取り込んだ編集を含め遊び心を感じさせる良い仕事をしている。

そして何より本作が優れているのは、ビースティーズのライブ自体がすごく良いヴァイヴに満ちた、"Three MC's And One DJ" の真髄を堪能できるものだからだ。現時点での彼らの最新作である『To the 5 Boroughs』(asin:B00021LRWM)も好きなアルバムだが、アダム・ヤウクの声がすっかり老化していたのがひっかかった。本作ではそのあたりが不思議に気にならなかった。

アンコールでバンドセットに戻った時点でラストに演る曲は読めるのだが、分かってはいても "Sabotage" にはもう無茶苦茶白熱する。普段冷静そうな西田さんがキーボードを弾くことを放棄してひたすら鍵盤の上にジャンプする気持ちが良く分かる。

アダム・ホロヴィッツは偉大だ。

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